山内医院では、厚生労働省感染症サーベイランスを1週間単位で実施し、保健所に報告しています。そのデータをもとに、分かりやすく加工し直したのが、このページです。いまこの地域ではどんな病気が流行っているのか、感染防止の目安にして下さい。
■= 10 ■= 1
2014年9月22日〜9月28日

(第39週)
6


12


1
2 3 4 5 6 7 8 9 10

14
15
 
19
20



咽頭結膜熱 (プール熱)
                0
A郡溶血性連鎖球菌感染症
                            0
感染性胃腸炎     2

1
              2

2

 
7





水痘                             0
手足口病
      1
                    1
伝染性紅斑(リンゴ病)
              1
            1
突発性発疹
                            0
百日咳
                            0
風疹
                            0
ヘルパンギーナ
                            0
麻疹
                            0
流行性耳下腺炎
                            0
RSウイルス感染症     1
                      1

インフル エンザ 6


12


1
2

3

4 5 6 7 8 9 10
 
14
15
 
19

合計

0
                          0
20
 
29
30
 
39
40
 
49
50
 
59
60
 
69
70
 
79
80


           
                          0

【今週のコメント】
気温が随分上がりました。台風も2つ、日本に近づきましたが、幸い大きな被害はもたらさなかったようです。でも、それ以外の予測できない天変地異が…。どこで何が起こるかわからないようです。
今週はご覧のとおり報告すべき疾患が少なかったでした。受診される方の数が非常に少なかった、という訳ではありませんでしたが、感染性胃腸炎は少ないままです。高熱と腹痛、下痢がひどい方もありましたが。手足口病が流行した保育園でまだ少し見られました。伝染性紅斑が1名。少し目立つ感がありますが、決して集団内で増えていません。おそらく罹った経験がないであろう保護者の方にも感染はしていないようです。RSウイルス感染症は今週は1名陽性になりました。1歳台のお子さんですので、気管支炎が重いという状態ではありませんでしたが、ゴロゴロ、ゼロゼロ、咳は多かったでした。
23日日の祭日に京都市急病診療所で仕事をしましたが、受診者は非常に少なく、感染性胃腸炎はあったかな?という程度。伝染性紅斑1名、RSは3名検査して1名のみ陽性、喘息で吸入された方が、急性喉頭炎、クループかな…という方が多かったでした。全体に3歳以下のお子さんよりも小学校以上の大きいお子さんの高熱が目立ちました。

10月1日から水痘の定期接種が始まります。対象年齢の方はワクチンを受けて下さい。

10月1日からインフルエンザワクチンの予約を開始いたします。ワクチンの接種は10月15日(水)から始めます。


■今週のトピックス<2014/15インフルエンザシーズンワクチン株>
今年もインフルエンザワクチン接種の時期になりました。
今シーズンのワクチン株についてお知らせいたします。

[ワクチン株]
A/California(カリフォルニア)/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09   変更なし
A/New York(ニューヨーク)/39/2012(X-233A)(H3N2)      A/テキサス/50/2012(X-223)(H3N2)からの変更
B/Massachusetts(マサチュセッツ)/2/2012(BX-51B)         変更なし

1)A/H1N1 pdm09ウイルスの殆どは、ワクチン株A/カリフォルニア/7/2009類似株で、2009年以来抗原性は殆ど変化していません。また、A/カリフォルニア/7/2009ワクチン接種後のヒト血清は、最近の流行株とよく反応することなどから、A/カリフォルニア/7/2009(X-179A) (H1N1)pdm09 (2013/14シーズンと同じ)が選定されました。

2)A/H3N2の型については、卵馴化によりウイルスの抗原性が流行株に比べて著しく異なる傾向を示しています。2013/14シーズンのワクチン株であるA/テキサス/50/2012(X-223)(H3N2)の卵馴化による抗原性の変化は、幾分軽減されたものの期待したほどの改善は見られなかったようです。2014/15シーズンのワクチン株は、A/テキサス/50/2012株(H3N2)類似株であるワクチン製造候補株のうち、卵馴化しても抗原性の変化の程度が比較的小さいことや増殖性、タンパク収量などの製造効率を踏まえ、A/ニューヨーク/39/2012 (X-223A) (H3N2)が総合的に最
も適切であると判断し、製造株として選定されました。

3)B型については、@国内外で山形系統が流行の主流であること、A国民の抗体保有状況調査では、山形系統に対する抗体保有レベルは、ビクトリア系統に対する抗体保有レベルより低いこと、B2013/14シーズンのB/マサチュセッツ/2/2012ワクチン(BXー51B)接種後のヒト血清抗体は2013/14シーズンの流行株反応が良かったことなどから、山形系統のB/マサチュセッツ/2/2012(BX-51B)(2013/14シーズンと同じ)を製造株として選定されました。

昨シーズンのインフルエンザ流行株とワクチン株はほぼ一致していましたが、だからと言って流行が抑えられた訳ではありませんでした。昨シーズンは流行が始まる前からAH1pdm型が分離されており、流行の始めはAH3型とB型、AH3型が少なくなってAH1pdm型、その後B型の流行、と目まぐるしく変化。全体的には少し大きめの中流行、と言ったところでした。ワクチン接種をしてもり患数が減らないのはインフルエンザだけですね!
いつもワクチン接種のお知らせはいたしますが、接種するかどうかは保護者の皆様にお任せいたします。
基礎的な疾患をお持ちでない方は受ける必要はありません。

● リンク
京都市衛生公害研究所 国立感染症研究所感染症情報センター

 

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