2014年度インフルエンザ情報 No.3 (15/1/13更新)

2014年第52週の定点当たり報告数は26.63(患者報告数130,971)となり、前週の定点当たり報告数15.17よりも増加しました。都道府県別では埼玉県(48.13)、神奈川県(35.86)、福岡県(35.79)、岩手県(34.17)、長崎県(34.14)、香川県(33.67)、大阪府(33.62)、北海道(33.60)、千葉県(33.24)、東京都(32.90)、奈良県(31.69)、兵庫県(30.78)、京都府(29.74)、滋賀県(27.79)の順となっており、全47都道府県で前週の報告数よりも増加が見られました。全国の保健所地域で警報レベルを超えているのは173箇所(1道1都2府29県)であり、注意報レベルを超えている保健所地域は268箇所(1道1都2府41県)ありました。下のグラフは第51週のものです。

京都市は2015年第1週のデータです。お正月休み前の最後の診療週になりますので、第52週よりは少ないです。2015年第2週は、当院では丁度第51週と同じぐらいの報告数になっています。

全国の報告数を基にした第51週の推定年代別患者数は年齢別では、10〜14歳が約27万人、5〜9歳が約26万人、30代が約16万人、40代が約14万人、20代が約13万人、0〜4歳が約12万人、15〜19歳が約9万人、50代が約8万人、70歳以上が約7万人、60代が約6万人の順になっています。
京都では全国の報告よりも、5〜9歳の年齢層が多いです。第1週では圧倒的に15歳以上の方が多くなっています。おそらくこれは第2週も同じでしょう。学校が始まってしばらくした来週から14歳以下が増えてくると思われます。

国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2014年第48週〜第52週)ではAH3亜型の検出割合が最も多く、次いでB型、AH1pdm09の順となっています。

横浜感染症情報センターのホームページに今季分離されたウイルス株の系統樹が乗っていました。この図は専門的で少しわかりにくいと思うのですが、参考までに載せてみます。日本では今季のインフルエンザワクチン株は、卵馴化の事を考え北半球推奨株とは少し系統の変わったものを選定しています。初めの頃に分離されたものは少し離れていたのですが、今はワクチン株に近くなっているようです。その割にいつもながらワクチンは効果がありませんが…。今年の株は例年よりは少し系統が違う…と言えるのかもわかりませんね。


↑図形をクリックすると拡大表示します。

学校が始まって、この連休のインフルエンザの増え方が非常に気になります。13日からはとても多くなりそうです。でも、2012/13シーズンはアッと言う間にピークは過ぎました。ことしも長期間流行しないように祈ります。

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