日本脳炎ワクチンについて(06/5/29更新)

日本脳炎の予防接種は、昨年5月末に突然厚労省が「積極的に接種を勧めない」という表明をしてから、事実上殆ど中止状態になっていました。今年の春に新しいワクチンの認可がおりて、新しいワクチンでの接種が始まるので、それまで接種は待ってくださいと、説明していましたが、残念ながら、新しいワクチンは認可がおりませんでした!!その理由は、接種部位が赤くなる、といった局所反応が、これまでのワクチンは4%だったのに対し、新しいワクチンは8%だったから、というものです。認可がおりないほどのことなのか??と思ってしまうのですが。ワクチンの力価(血液中に上昇させる抗体の価)が少し高かったので、少し低くして作り直す、ということです。ということは、ワクチンの開始は、今からまだ1年から1年半は後ということになります!これから新しく接種を始めようという年齢の方は、新しいワクチンでの接種を待っても構わないかと思います。京都ではあまり日本脳炎ウイルスは検出されていません。昨シーズンの調査でブタの日本脳炎ウイルスに対するHI抗体陽性率が80%を超えた地区は関西圏では兵庫県のみ。近くでは三重県。 多い県は九州、四国、中国地方から、東海地方です。昨シーズンの調査でブタに2-ME感受性抗体が検出され,さらにHI抗体陽性率が50%を超えた地区は同じく滋賀県のみです。 今シーズンはまだ調査は始まっていません。例年6月末からです。初回の2回だけで、間が空いてしまっている方、1回しか接種していない方、などは、待っているとかなり間が空くことになります。2回の接種のすんでいる方は、とりあえず、抗体は持っている形になりますが、間が空くと抗体価は落ちてきます。1回のみの接種の方は、抗体価はまだ上がっていません。京都からあまり動かなければ感染する機会は殆ど無いと考えて良いかと思います。他の日本脳炎ウイルスの多い地域では、現行のワクチンでの接種を始めているところもあるようです。
日本脳炎ワクチン接種が中途半端に終わっている方、心配な方はご相談下さい。

copyright(c) 2007Yamauchi Clinic. all right reseaved.

| 閉じる |