逆まつ毛(眼瞼内反症)(10/6/23更新)

[逆まつ毛とは]
下まぶたの内側のまつ毛が立って眼球に当たる状態。「眼瞼内反症」ともいいます。まぶたの皮膚が厚く、そのためにまつ毛が眼球に当たってしまいます。


[原因]
皮下脂肪の多い子供さんに多く、余った皮膚のためにまつ毛が眼球のほうに倒れてしまう。トラコーマなどの強い結膜炎のために、まつげが一定の方向ではなく、ばらばらの方向に生えて角膜に当たってしまう、睫毛乱生とよばれる状態もあります。内反症は主に小児に多く、睫毛乱生は老人に多くみられます。0歳児の46%が内反症で、小さい子供の内反症は珍しくはありません。13歳では2%に激減します。

[治療]
小児の内反症は3から5歳ごろまでは、睫毛が柔らかくて角膜に傷をつけることが少ないこと、顔つきが急速に変わって内反症が自然に治ることが多いので、放置します。5〜6歳になって角膜にいつも傷がついているような場合は、手術によって治療します。まぶしがったり、瞬きを何度もしたりといった症状が強くなったり、角膜の傷が強くなり視力に影響する場合です。また、手術をする程、強くはなくても、眼瞼内反症のある子供は結膜炎や角膜炎で、時々目やにや充血が出ることがあり、その時には抗生剤の点眼で様子をみていきます。殆どの場合が自然治癒します。

赤ちゃんは頬がふっくらしているので、多くのお子さんのまつ毛は目にくっついています。眼やにが出ることもなく、逆に目やにが出る場合は、鼻涙管閉鎖を考える必要があります。内斜視のように見えるのも、頬の脂肪が多いせいですね。

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