その他の発疹症 その1

 先週は手足口病のお話をしました。今週はもう少し頻度は少ないですが、手足口病のように手足中心に発疹の見られる病気の話をします。

ジアノッティ病・ジアノッティ症候群
[原因] あまり聞き慣れない病名かと思います。HBウイルスが原因と特定できるものがジアノッティ病で分からないものがジアノッティ症候群という言い方をしています。 何らかのウイルス感染によっておこると考えられています。

[症状] 急に足から発疹が出だし、数日で徐々に臀部、腕、顔に広がっていきます。手足口病のように手足にでて体にはでません。直径3〜4mmと比較的大きな赤い湿疹で少し盛り上がっています。リンパ節が腫れる事もあります。すぐには消えません。20〜30日で徐々に色が褐色なっていき、消えていきます。

[治療] ありません。痒みがあれば痒み止めを使いますが、痒みは少ないようです。

ストロフルス
[原因] これもあまり聞きなれないでしょうか?虫刺されによる過敏症です。5〜6歳までの小児特有です。 夏の病気です

[症状] 虫刺されをかきむしった後などにでてきます。蕁麻疹様の盛り上がった膨疹の中心が水っぽくなり、その周りに小さな湿疹ができます。四肢の露出部に多いです。体にもでますが、少ないです。痒みが強く引っかくと次々新しい湿疹が増えていきます。水疱・膿疱になる事もあります。2週間くらいで黒くなって治ります。

[固定蕁麻疹] 同じ反応ですが、小学生以降ではこういう状態になります。かきむしった結果、表皮が増殖してイボ状になります。痒みは強いです。時に直径数センチになり、色素沈着・色素脱出がみられます。

 子供は発疹の出ることが多いです。見てすぐに診断できるものとそうでないものがあります。すぐに受診しないといけないものも、そうでないものもあります。まとめて又説明しますが、次週はもう少し残りの発疹症のお話をします。

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