2015年度花粉情報 No.1 (15/1/26更新)

春に飛散するスギ及びヒノキ花粉の数は前年夏(6月〜8月、特に7月上旬〜8月中旬)の気象条件に大きな影響を受け、日照時間が多く、気温が高く、降水量が多い夏は、翌年春の花粉飛散量が多くなります。また、少量飛散年の翌年はスギ雄花の着花量が増加するという傾向が見られます。

[平成27年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散量の予測について]
(1)前シーズンとの比較
平成26年の夏は東日本と北日本でスギやヒノキの雄花形成が多くなる気象条件になり、西日本では逆に雄花形成が少ない気象条件になりました。また、平成26年春は、東北地方から関東地方、東海地方で少量飛散、四国地方及び九州地方で大量飛散年になっています。.
これらを踏まえると、東北地方、関東地方、甲信地方、北陸地方及び東海地方では花粉量がかなり多くなる見込みです。また、近畿地方及び中国地方では並かやや多くなると予測されています。一方で、四国地方及び九州地方では少なくなると予測されています。.
(2)例年との比較
例年との比較では、東北地方、関東地方、東海地方及び中国地方で花粉量が多くなりますが、近畿地方、四国地方及び九州地方は少なくなるでしょう。甲信地方及び北陸地方は概ね例年並みとなると予測されています。

[平成27年春のスギ花粉飛散開始時期予測について]
スギ花粉を放出する雄花は、11月、12月の低温が厳しいほど、また、1月、2月の気温が高いほど開花が早まります。このことから、気象庁12月19日発表の1ヶ月予報及び11月27日発表の3ヶ月予報を参考に、スギの花粉飛散開始について、以下のとおり予測しました。
平成26年11月の気温は全国的に平年よりやや高くなりました。また、12月は近畿地方から九州地方はほぼ平年並み、東海から関東は平年よりやや低く、北日本は平年より低い見込みです。
平成27年1月と2月の気温は関東地方から九州地方で平年並みかやや高く、東北地方及び北海道は平年並みになると予測されています。.
これらを踏まえると、平成26年春との比較では、関東地方及び東海地方の太平洋側並びに、四国地方及び九州地方では遅く、その他の地方は同様かやや早くなると予測されていますが、全国的にほぼ例年並みになる見込みです。

[平成27年春のスギ・ヒノキ花粉飛散ピークの予測について]
スギ・ヒノキ花粉の飛散数がピークになる時期は、花粉シーズン中の気温や予想される総飛散数と関係があると考えられます。2月と3月の気温は全国的に平年並みか高い予想ですが、ピーク時期を早めるほどではない見込みです。このため、スギ・ヒノキ花粉それぞれのピーク時期は例年並みでしょう。
スギ花粉のピークは、福岡は2月下旬から3月上旬、高松、広島、大阪、名古屋、東京は3月上旬から中旬の見込みです。金沢と仙台は3月中旬から下旬にピークを迎えるでしょう。スギ花粉のピークが終わった後は、各地でヒノキ花粉がピークを迎える見込みです。金沢と仙台は4月にヒノキ花粉が飛散しますが、飛散数が比較的少なく、はっきりとしたピークはないでしょう。

今年の春の花粉症は例年並みのようです。飛散数と症状があまり関係しない方もおられるようですが、またしばらくハナや目の痒み、鼻づまりに悩まされる季節が始まります。症状緒強い方は花粉にさらされないよう、家に持ち込まないように気を付けて下さい。スギ花粉症には舌下免疫療法を気長に続けると効果がみられるかもですね。
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