寝冷えと湯冷め(2014/10/20更新)

[寝冷えと湯冷めとは]
表現の違いますが、二つとも意味合いは同じです。寝冷えとは眠っている間に体が冷えてしまう事。湯冷めとは湯から出た後、体が冷えてしまう事です。
寝冷えは就寝中は普段よりも汗をかきやすく、明け方の急激な気温の低下によってそれまでにかいた汗が冷えておこります。体温が下がる事によって引き起こされる為、特に基礎代謝の少ないお年寄りや、普段から冷え性に悩む女性、または寝相の悪い子供などに見られます。
また、 風呂上りの状態は体温が上がった状態で、温度の低い場所に出ても寒さを感じさせません。が、そのままでは”血管が拡張している反面、体温は急速に奪われている”ということになります。そして、冷えてきたことを感じるのが、いわゆる『湯冷め』です。体温が上がって末梢血管が開き血流が活発な状態のままの体温調節本能が応答出来ないうちに外気で急激に体温が下がるので、風邪をひきやすくなったります。

[症状]
冷えによる肩凝り。
免疫低下により、いろんな疾患を呼び込んでしまう。
長時間の冷えにより血流が悪くなり関節痛などの症状を引き起こす。
腹部が冷えると下痢を引き起こすこともある。

[対策]
寝冷え
就寝中に汗をかきすぎないように、また基礎代謝を上手に促すように工夫をしながら睡眠をとる事が大切です。布団は重くなりすぎないように、軽めの羽毛布団で温かくがベストです。
こどもは、手足から熱を放散させて、深部体温を下げて眠りに入ります。手足は出しておいたほうがよいです。足を温めすぎると余計な発汗の原因となるばかりか、脳の誤解を招き体全体が今度は体温を下げる働きをしてしまいます。大人の方で、どうしても足元が冷えてつらい場合は足元に薄手の毛布をかける、寝る前にもう一度足湯につかり足だけを温めるなどして下さい。
湯冷め
あまり熱いお風呂で急激に体を温めない事、風呂から上がるときに、足もとや手に冷水をかけて広がった血管を収縮させると良いです。
体に水分が付着したままだと体温を奪われてしまい湯冷めの原因になります。よって、それを防ぐために入浴後なるべく早く水滴を拭きとるようにします。
入浴後すぐに冷えないように寝ることは良くありません。体温が高い状態のままで眠りに入ると、汗をかいてしまい、上述の寝冷えの原因となります。

京都市の本年第38週までの報告例でみると、年齢階級別では1歳が104例(37.4%)と最も多く、次いで6か月〜11か月77例(27.7%)、0か月〜5か月55例(19.8%)の順となっており、1歳以下が全報告数の約85%を占めています。

今の時期は、朝晩の気温差が大きく、ぶり返しの暑い日もあり、感覚の面ではあまり「冷える」という実感がまだないかもわかりません。本格的に寒くなる真冬より、急に冷たくなるこの時期の方が、 「冷え」の影響を大きく受けますね。とにかく、朝方のとても冷たくなっている時でも、転げまわって布団をかぶっていないお子さんのことを心配されているお母さん方が多いです。いつも言っていることですが足が暑くなることを子どもさんは嫌がります。おなかと肩のあたりを冷やさないように、ポンチョ等で工夫してください。手足は本当にびっくりするほど冷たくなっているのですが、それは心配いりませんです。

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