子どものいびき(14/6/9更新)

[原因]
子供のいびきが多くみられるのは、3〜6歳くらいです。下アゴが後ろに下がっていたり小さい人は、舌を支えている範囲も狭いために、仰向けに寝ると舌が喉の奥に落ち込んでしまいます。気道が狭くなってしまうために、いびきが起こります。
扁桃腺肥大
一番多い原因として、扁桃腺の肥大が挙げられます。扁桃腺肥大は、赤ちゃんから学童期の子供に多く見られます。アデノイド(咽頭扁桃)もいびきの原因となります。
鼻の病気
花粉症・アレルギー性鼻炎、蓄膿症など、鼻の通気性が不良となるもの

[いびきの影響]
・日中の過度の眠気(ボーッとしていることが多い)
・注意力・集中力低下(落ち着きがない)
・呼吸が荒い、いつも口呼吸をしている
・夜間に激しいいびきをかく(大人顔負けのいびき)
・寝相が悪い(呼吸が苦しいので、楽な体勢を求めて寝返りを頻繁にします:上を向いて眠れない子が多い)
・重症の場合には、陥没呼吸(息を吸う時に通常は胸部・腹部が同時に膨らむが、腹部は膨らむのに胸部が陥没する状態)を起こします。

[治療]
子どものいびきの治療は、慢性的に肥大した扁桃腺とアデノイドをとる手術が一般的です。手術によって気道が広くなると、いびきは消失します。睡眠の質がよくなるので早起きが可能となり、昼寝も不要となるので活動的な生活になります。当然、夜は疲れて寝る時間も早くなるので、早寝早起きが定着します。
子どもの気道狭窄は、いびきのみならず生活全般に悪影響を及ぼし、体型まで変形させてしまうので、4〜6歳に手術を行うことが望ましいとされます。免疫システムに関わる扁桃腺をとることによる弊害が気になりますが、4〜6歳という年齢になれば、感染症にかかりやすくなるといった弊害はありません。
睡眠中にお子さんが頻繁にいびきをかいているようならば、耳鼻咽喉科を受診し、診断を受けて下さい。


扁桃肥大、アデノイドによるいびき、呼吸困難は3歳以上のお子さんに多いようですが、これより小さい年齢の方でも経験はあります。本当にひどい呼吸困難がある場合は、小さくても手術が必要になりますので、耳鼻科に受診することをお勧めします。

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