複合性局所疼痛症候群(13/6/18更新)

[複合性局所疼痛症候群とは]
骨折、捻挫、打撲などの外傷をきっかけとして、慢性的な痛みと浮腫、皮膚温の異常、発汗異常などの症状を伴う難治性の慢性疼痛症候群 。
T型 :神経損傷のない組織損傷に関連する。受傷後数週間経過してから発症する事が多い。
U型 :神経も巻き込んだ損傷に関連する。受傷直後に発症する事が多い。

[症状]
主な症状は灼熱痛やアロディニア(触っても痛む)などで代表される強い疼痛と、著明な腫脹であり、さらに末梢循環不全、発汗異常、皮膚温変動、皮膚栄養障害などが混在し、多彩な症状を呈する。典型例を除き、診断は困難なことが多い。

[診断基準]
自覚的症状(病気のいずれかの時期に、以下の自覚的症状のうち2項目以上該当すること)
1.皮膚・爪・毛のうちいずれかに萎縮性変化
2.関節可動域制限
3.持続性ないし不釣り合いな痛み、しびれたような針で刺すような痛み、または知覚過敏
4.発汗の亢進ないしは低下
5.浮腫

他覚的所見(診察時において、以下の他覚的所見の項目を2項目以上該当すること)
1.皮膚・爪・毛のうちいずれかに萎縮性変化
2.関節可動域制限
3.異痛症(触刺激または熱刺激)ないしは痛覚過敏(ピンプリック)
4.発汗の亢進ないしは低下
5.浮腫

[治療と予後]
予後は様々で予測は困難。この状態は寛解することもあれば、何年も安定したままであることもある。少数で進行して身体の他の部分に波及する。
治療の開始が遅れた場合は治療法は非常に複雑になり、十分ではなくなる。
薬物、理学療法、交感神経遮断、心理療法,神経調節などが行なわれている。

この状態は非常に診断するのが難しいようです。また、この状態が疑われる場合は、早めに専門の医療機関(ペインクリニック等)で治療を開始する必要があるようです。U型に関しては普通に私たちが行っている採血の後でも起こり得る、という事です。ワクチン接種の際に神経に触れたのか触れていないのかで、また意味合いが変わってくるそうです。

copyright(c) Yamauchi Clinic. all right reseaved.