[ドライスキンとは?] 皮膚のうるおいは皮脂(皮膚表面の脂膜)、天然保湿因子(アミノ酸、尿素など角質層内の水溶性物質)、角質細胞間脂質(セラミド)という3つの物質によって一定に保たれています。ドライスキンとは皮膚最表層(角質層)に含まれる水分量が減少して皮膚が乾燥した状態をいいます。天然保湿因子は皮膚に柔軟性を持たせる水溶性物質であり、角質細胞間脂質は間隙からの水分蒸発を防いでいます。これらの物質が減少すると外からの防御能が低下します。 [原因] 皮脂の分泌には性ホルモンが関与しています。性ホルモンの分泌量は性別や年齢によって異なるため、皮脂の分泌量もその影響を受けます。生後6ヵ月頃までは母体由来の性ホルモンの影響で皮脂分泌量が多く、脂漏性皮膚炎を生じることがよくあります。しかし、その後から思春期頃までは皮脂の分泌量が減少し、ドライスキンの傾向になります。性ホルモンの分泌量が増加する思春期は再び皮脂の分泌が活発になりますが、女性では40歳〜50歳頃から、男性では60歳頃から急激に低下し、皮膚がカサカサしてきます。 入浴時の過度の洗浄、長時間入浴などによってもドライスキンになります。また、角質水分量は発汗や外気に影響されるため、冬季・過暖房によりドライスキンが悪化します。 [乾燥性皮膚疾患]
皮膚が乾燥すると、とにかく皮膚の状態は悪くなります。この湿疹は何ですか?と言ってこられるお子さんがありますが、乾燥肌でもなく、体に島のように湿疹が出ていて、乾燥が原因ですね…、と説明することが多いですね。白癬菌の感染があることも、たまにあるようですが。 |