非ステロイド性抗炎症薬NSAID・軟膏(10/7/5更新)
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非ステロイド性抗炎症剤NSAIDとは
ステロイドや抗アレルギー薬以前のコントロールとして用います。 ステロイドがあまりに注目されすぎて、非ステロイド系抗炎症(NSAID)外用薬のアトピーへの使用に対して賛否両論なのが意外に知られていません。ステロイドの副作用を回避したい患者・医師は、やはり非ステロイドに頼ってしまいがちですが、外国においてアトピー性皮膚炎にはNSAIDは効果無しとされて使用されていません。脱ステに非ステロイドの外用薬を使用することが単純に良いわけではなく、それによって感作される場合があることも重要です。まずはステロイドだけにこだわらず、すべての薬は主作用副作用のバランスで成り立っていることを留意し、成分がどのような種類のものなのかを知っておくと何か役立つことがあると思います。
[適応]
おむつかぶれや汗疹などの急性の皮膚炎に適しています。つまり1〜2週間で治る病態には適しています。
[アトピーについて]適応はありますが、海外では効果無しとしてほとんど使用されていません。、慢性皮膚炎であるアトピー性皮膚炎の場合は病態を憎悪させてしまうことがわかってきているようで、アトピーに対しての使用は適切ではないと言われているようです。
[何故使用されるか?]
急性の皮膚炎に関しては有効。また、ステロイドの副作用を回避したいために特に小児科などで使用されています。
[問題点]
自然免疫があきらかに低下しているアトピー性皮膚炎の方にこの種の薬を使用すると、自然免疫が極度に抑えられた代償として獲得免疫(TH1 TH2)などが過度に活性化。つまり優勢になっているTH2反応がさらに活性化されて組織障害を起こし、憎悪するとのこと。(参考文献・小児のアトピー性皮膚炎
)
使用量や塗布面積に関係無く感作されることがあります。感作されているかパッチテストをして、たとえ陰性であっても中止すると症状がよくなる場合も報告されています。
[使用方法]
薬である以上ステロイド同様に注意が必要であり、トータルとしてうまくコントロールすることを目的として使用するのが良いです。
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急性の皮膚疾患の場合はステロイドではなくNSAID外用を使用。 |
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非常に吸収のよい陰部に続けてステロイドの使用をせまられているような状態の場合、休薬の意味で使用。 |
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ステロイドとの混和はなるべく避ける。つまり、混ぜることで、NSAIDによる感作があったとしてもそれがマスキングされてしまうため。また、混ぜることで多量に塗ってしまいがちであり、ステロイドの副作用もでやすくなる可能性があること。 |
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ステロイド同様、病態を治す薬ではない。生活改善が必須 |
非ステロイド性抗炎症外用薬の種類
薬品名 |
商品名
(医療用) |
商品名
(市販薬) |
ブフェキサマック |
アンダーム |
テレスソフト(テイカ製薬)
ダイアフラジン軟膏・ロマーナクリーム
ビフォーニ軟膏(内外薬品)
ヒリピタクール(小林製薬)
ポリマッククリーム(佐藤製薬)
モデフール・ラブマッククリーム
(ゼリア新薬工業)
ロバックS軟膏・クリーム(武田薬品工業)
ロマーナクリーム(小林薬品工業)
ヒフマック軟膏(新生薬品工業) |
ベンダザック |
ジルダザック |
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ウフェナマート |
コンベック |
エピアマートS(杏林製薬)
エンクロンUFクリームEX(資生堂)
スキンセーフAPクリーム(エスエス製薬) |
イブプロフェンピコノール |
ベシカム
スタデルム |
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スプロフェン |
トパルジック
スレンダム |
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<2008’−09 OTC医薬品事典より参照> |
本邦における過去3年間の重篤な接触皮膚炎に関する副作用報告は全社合計で7件だということです。この数が多いのか少ないのか…?。重篤、ということですので、赤くなった、くらいのものはもっと多いのでしょうね。
幸い私自身はあまり問題だと感じたことがありません。上述しましたように、どんな薬に変えても、やはりそれが合わない、という方はおられるでしょうから、どんなものでも気をつけて使う必要はありますね。
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