骨端症(09/11/30更新)

[骨端症とは?]
成長過程の骨端の軟骨や骨に発症する阻血性の無腐性壊死性疾患をいいます。 すべて特有のX線所見によって診断可能。 特にスポーツによって起こりやすくなります。成長する骨によって痛む場所と年齢が違います。かかと⇒小学2〜5年生、膝⇒小学校高学年〜中学生、腰⇒高校生

[部位と症状]
ペルテス病 成長期の子供に発生する股関節の病気です。特に小学校低学年の子供に多く見られ、痛みは股関節から太もも、膝にまで及ぶことがあります。痛みのため足を引きずって歩くのも特徴的な症状の一つです。原因は大腿骨頭(股関節)の血行不良により、骨が腐ることで起こります。
ケーラー病 4〜8歳の男児に好発する足舟状骨骨核の一過性の無腐性壊死であり、2年ほどで自然治癒。
パナー病 小児に発症する上腕骨小頭の無腐性壊死であり、特に少年野球のピッチャーに好発。
オズグッド病 膝蓋骨の1〜2cm下の場所が腫れ、痛みを起こす病気です。成長期の男子に多く発生し、足を頻繁に使うスポーツなどで症状が誘発される事もあるため、スポーツ障害の一つとしても考えられています。症状は2〜3年で自然に消失して行きます。

[何故成長期におこるか?]
成長は、ほとんど骨だけがのび、筋肉はそれに伴って引っ張られて成長していきます。
そのためにこの時期には筋肉は伸ばされた状態になっています。10歳頃になるとふくらはぎの筋肉がついてるかかとの後面に成長軟骨が出現してきます。
ここが刺激されて痛むのです。12歳ぐらいになると、大腿前面の筋肉がお皿の下についているところに成長骨が出現するために成長軟骨が痛みやすくなります。               
[治療]
成長とともに治る場合も多いのですが、できれば医師に相談し、症状によっては運動を中断して回復を待った方がよいこともあります。成長期には無理な運動をさせないように気をつけましょう。
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