イボ(08/9/8更新)

[原因]
乳頭腫ウィルス(パピローマウィルス)の感染によってできます。 皮膚の小さな傷や、粘膜にこのウィルスが入り込んで増殖するもので、ウィルス の分類から現在67型に分けられています。(この中で人間に感染するもの はあまりありません。)ウィルスの型によって臨床像が異なり、尋常性疣贅、 青年性扁平疣贅、尖圭コンジローム、ミルメシア疣贅といったものに分けられ ます。当然ウィルスによる感染ですから伝染しますが、このウィルス自体大変 弱いものですから免疫力の強い人にはほとんど感染しません。

[症状]
いぼの先端部は、上からみると小さいブツブツが見えます。表面近くまで血管がきていますので、傷つけると出血することもありますし、血管が詰まって黒くブツブツが見えることもあります。

尋常性疣贅・・・最初は表面光沢のある皮膚色の皮疹で、増大するとと もに表面が粗くなって灰白色になってきます。削ると容易に出血します。子供 には基本的に魚の目はできませんので、足底のウオの目と思われているものは ほとんどが疣贅です。
青年性扁平疣贅・・・扁平に隆起した皮膚色もしくは紅色の皮疹で、古 いものでは茶褐色を呈し多発します。

[治療]
ウイルスが原因ですので、特効薬はありません。イボの種類や発生部位などが患者さんによって違いますから、治療は液体窒素を用いた冷凍凝固療法、電気焼灼法などの外用療法や、ヨクイニン内服療法などの中から、それぞれの患者さんに最も適していると思われるものを選んで行われます。これは、どの患者さんにとっても「これが一番効く」と言う治療法がないからです。一人の患者さんにとても良く効いた治療法が、別の患者さんに効くとは限らないところがイボ治療の難しいところです。

  子どもに多い、ミズイボとこのイボは、ウイルスが原因という意味では似ていますが、全く違うウイルスによっておこりますので、違う病気だと考えて下さい。どちらも有効な治療が無い、ということは同じで、気長に待てば自然に治りますので、感染しないようにを気を憑ければ良いかと思います。

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