歯ぎしり(08/7/28更新)

【乳児の歯ぎしり】
赤ちゃんは、歯が生えたてのころ、起きていても歯ぎしりをすることがあります。あごや歯が成長する時期には少なからず歯ぎしりは起こります。上下の乳中切歯が生え始めると歯ぎしりが起こり始めます。これは赤ちゃんが生えたての歯で、あごの位置を決めようとしていたり、生えてくる歯のスペースを確保するために日々成長しているためであると言われています。この時期の歯ぎしりは生理的に起こるもので通常は心配する必要はありません。

【子どもの歯ぎしり】
乳幼児を過ぎた後の子供の歯ぎしりは、7歳〜10歳位に起こることが多いといえます。ちょうど、乳歯から永久歯に生え変わる時期と関係があります。この時期から、15歳くらいまでは、あごの骨も、歯も成長するため、口の中が落ち着かず就寝中に歯を食いしばって不愉快感を紛らわしているとも考えられています。

  お子さんの歯ぎしりは、まず、成長過程として問題のないものと思っていただいて良いようです。ある程度の年齢になってもなおかつ煩雑に歯ぎしりをするようであれば、注意が必要ですね。

[原因]
歯ぎしりの原因としては主に次の3つが挙げられます。
1)心理的なストレスや不安があり、それを解消する手段として歯ぎしりをするようになったもの。
2)歯の噛み合わせが悪いために起きてしまうもの。
3)何らかのきっかけ(周囲の人のマネなど)で歯ぎしりをするようになり、それが習慣化してしまったもの。

[歯ぎしりによる影響]
ひどい歯ぎしりが続くと、歯やその周囲、あごの関節などに障害が出ることがあります。具体的に、歯をこすり合わせることによる歯の磨耗や歯の破損、噛み合わせがうまく合わない、歯肉炎の進展、顎関節症(がくかんせつしょう)や開口障害(口を開けづらくなる症状)などが見られるようになります。その他には、あごに力が入るので肩こりや頭痛の原因になることもあります。

[治療]
歯科で最も良く行われる歯軋りの治療法は「マウスピース」(スプリント)です。夜寝る時にマウスピースを装着することで歯にかかる負担を軽減させることができます。ただ、これは根本的な原因を解消するためではなく、歯軋りの本当の原因がストレスなのか、噛み合わせなのかを判断するために使用することが多いです。マウスピースの値段は歯科医院で購入すると、大体5000円くらいです。(保険適用の場合)
根本的な原因が噛み合わせだと思われる場合には、何らかの方法で噛み合わせを良くすることが歯ぎしりの根本的な治療法になります。
根本的な原因がストレスだと思われる場合には、何らかの方法でストレスを軽減させる必要があります。ストレスを軽減させるには自己暗示療法、精神安定剤を使用する方法、漢方を使用する方法などがあります。

 

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