夏バテ(06/9/4更新)

  9月になってもまだまだ暑いです。涼しくなるのをひたすら待つだけでなく、もう少しの暑さに打ち勝つ為、夏バテの原因やメカニズムを知って、疲れた身体を元気づけるようにしましょう。

[原因]  人間の体は、日本の夏のように高温・多湿な状態におかれると、体温を一定に保とうとして、必要以上のエネルギーを消費し、かなりの負担を強いられます。多くの場合は、その負担に耐えられるのですが、過度に負担が強くなったり、毎日続いて長引いたりすると、その暑さに対応することができず、 体にたまった熱を外に出すことができなくなり、熱が出たり、だるくなって胃腸の働きが弱まったりしてきます。この無理が続いて、体が限界に来ている状態のことを夏バテ と言います。夏バテには様々な原因が絡み合っているのですが、自律神経の不調 ,水分不足 ,胃腸の働きの悪化 の3つが大きな原因といわれています。
  また、最近の夏バテの原因→室内外の温度差です。冷房のきいた部屋から、うだるような街路に出ると激しく体力を消耗してしまいます。内外の温度差は5〜6度程度までが好ましいといわれています。

[症状]
  夏ばてになってしまった場合、自律神経が失調してしまうことが多いのですが、自律神経は全身の機能に影響を及ぼすため、夏バテになると心身ともに不調になってしまい、次のような症状がでてきます。
全身の疲労感 ・体がだるい ・無気力になる ・イライラする ・熱っぽい ・立ちくらみ、めまい、ふらつき ・むくみ ・食欲不振 ・下痢、便秘
  日頃から胃腸の弱い人や虚弱体質の人、自律神経の調整機能がうまく言っていない人、神経質で環境の変化に過度に反応してしまう人なども夏バテになりやすいので要注意です。特に体の調整機能が未熟な幼児は、脱水症状になりやすいですし、老人の方は暑さによって体温が上がってしまい、日射病や熱射病を起こし、衰弱しやすいので、注意が必要です。

[対処法]
しっかりと食べる:夏は暑さで汗をたくさんかきます。その汗によって、多くのビタミンやミネラルが体から失われます。ビタミンやミネラルをきっちり補給しないと、ますます体力が落ちていき、やがては「夏バテ」となってしまいます。ですので、その解消法は、夏にはしっかり食べて、スタミナをつけることです。特に、ビタミンやミネラルを補給する必要があります。中でも、ビタミンB1クエン酸、最近ではナイアシンなども必要といわれています。「そんなこと言われても、食欲がないから食べられない!」そのとおりですね・・・ですので、食事を採る際にも、食べるための工夫が必要です。夏バテで食欲がないときには、食材やメニュー選びも大切ですが、食べ方にも工夫が必要です。
 ★一日3食をきっちり食べましょう。特に、涼しい朝の間は食欲もでてきやすいので朝にきっちり食べることが大切です。
 ★たくさん量が食べれないときは、ビタミン、ミネラルを中心に、少しずつバランスよく食べるようにしましょう。
 ★どうしても食べられないときは、トマトジュースやフルーツ酢などでビタミンB1やクエン酸を補給しましょう。
 ★食べれないときは、サプリメントで栄養分を補給するのも一案です。
水分を補給する:暑い夏には汗として水分がどんどん失われていきます。したがって、水分の補給が大切です。普段からあまり水やお茶を飲まない人も意識して水分を取るようにしましょう。ただ、単に水分を取ればいいというものではありません。冷たいジュースやビールは、胃腸の働きを弱め、逆に夏ばてを促進してしまいます。水分の取り方にも少し気をつけましょう。
冷房の効きすぎに備える:暑い外からクーラーの効いた室内に入ることを何度も繰り返していると、自律神経がまいってしまい、めまいや食欲低下を招いてしまいます。 なるべく部屋の外と中の温度差が5度以下になるように部屋の温度を調節しましょう。また、調節ができない場合は、着るもので調節する必要があります。
ぐっすりと眠る:暑い熱帯夜にはとてもクーラーなしでは寝れませんが、睡眠中は体温が下がってしまうので、クーラーをつけっぱなしでは、今度は寒くなってしまいます。ですので、寝る前に部屋を冷やしておき、寝るときにはクーラーを切るとかタイマーオフにしておくのがいいでしょう。 寝るときの温度は28度ぐらいが最適です。絶対にやってはいけないのは、直接風を体に当てること。直接クーラーの風が体に当たると表面の熱が奪われ続けることになり、体は体温を保つために、寝てる間中フル回転をさせられることになります。これでは寝たことの意味がなくなり、かえって体を疲れさせてしまいます。クーラーの風向きは上向きにしましょう。

  今年は意外と早く、涼しくなりました。でも、これで暑いのが終わりとは考えられません。又又、暑くて我慢できない日々が続くでしょう。学校も始まって大変ですし、上のことを参考にして。もう少し頑張りましょうね・・・。

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