頭シラミ(05/6/27更新

 ギョウ虫の場合も、え?まだあるの・・・という感じですが、頭シラミもまだ無くなってはいませんね。毎年夏、プールの季節に問題になります。DDTの廃止、海外旅行の増加、長髪の流行などで昭和50年代以降、全国的に幼稚園や小学校低学年を中心に再流行しています。以前に比べると多くはありませんが、不潔という悪いイメージがあるので、隠したりして増える事が多いようです。

[原因]  アタマジラミ。季節に関係なく1年中発生し世界に広く分布しています。直接毛と毛が接触してこすれあった時にうつります。アタマジラミは幼児や小学校低学年児童が頭をくっつけあって遊ぶことが多いので感染率が高くなっています。毛から離れたシラミは吸血ができないので1〜3日で死んでしまいます。プールや銭湯でうつると考えるかたがありますが、これは水や湯にシラミが浮いていてうつるのではなく、脱衣かごを共用したり、バスタオルを他の人と使いまわしたり、ヘアブラシ等の共同使用によってうつるケースが考えられます。

[症状]  痒み。小さな卵は毛幹に見られます。ふけの様に見えますが、頭皮から剥がれ落ちずに毛幹にくっついています。 成虫は2〜4ミリで細長く灰褐色をしていますので、肉眼でも見ることができます。側頭部、後頭部、両耳の後ろ側をよく観察すればシラミやその卵がみつかります。またシラミは吸血のため毛根の近くに生息しています。

[治療]  スミスリンという名の駆虫薬があります。これは医薬品ではありませんので、医療機関にはおいていません。パウダーもありますが、シャンプータイプのものが使いやすいです。薬局においていますので、3日に1回のシャンプーを4回繰り返すと、卵も含めた駆虫ができます。

  シラミは深刻な医療上の問題は起こしませんが、非常に簡単に広がります。子供が無意識に頭を掻いていることがあれば感染していることをまず疑って頭をよく調べて下さい。不潔にしているからうつる、ということはありませんので、隠さず、周りに広がらないよう注意を喚起するようにして下さい。

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