発疹を見た時

 ここしばらく色々な発疹の出る病気の話をしてきました。今回は発疹を見た時、どのような病気があり、どうすれば良いか・・・ということをまとめてお話したいと思います。

発熱 発疹の様子 他の主な症状 疑わしい病気 処置
あり
なし
色々な発疹
全身派手に出やすい
何か薬を飲んだ
薬疹 薬を持って
外来受診
細かい発疹
体にまばらに出る
風邪、下痢など ウイルス性発疹 外来受診
特別な処置はない
水疱(水を持った発疹) 
赤い
2週間前に接触歴あり みずぼうそう 外来受診
手の平、足の裏に小水疱 口内炎 手足口病 口の痛みが強ければ外来受診     
あり 熱が3日位続き
下がってから発疹
乳児、下痢気味
熱の割に元気
突発性発疹 外来受診
特別な処置はない
元気であれば3日間は様子を見る
熱が3日位続き
一時下がり再び上がる頃全身に発疹
咳、ハナ、眼脂
頬粘膜に細かい白い湿疹
(コプリック斑)
はしか(麻疹) 外来受診
発熱と同時に霧吹きでふいたような細かい赤い発疹 頸部リンパ節のはれ
流行していること
風疹 外来受診
特別な処置はない
細かい発疹
痒みが強い
強いのどの痛み
舌がブツブツ、ざらざら
溶連菌感染症 外来受診
色々な発疹
BCGの痕が赤くなる
目、唇が赤い
頸部リンパ節のはれ
手足がパンパンに腫れる
川崎病 外来受診
入院が必要
両頬が赤くなる
四肢にレース状紅斑
関節痛(大人)
熱は無いことが多い
リンゴ病
(伝染性紅斑)
外来受診
特別な処置はない
首や腋の下が一面に発赤口の周りがシワシワ 乳幼児 ブドウ球菌性
やけど症候群
外来受診
出血斑           
(全身のあちこちにでる)
顔色が悪い 敗血症、白血病など 至急受診
なし 全身、地図状。
痒みが強い出たり消えたり
なし じんましん 外来受診
全身が真っ赤になる時は至急受診
小水疱。体にまばら
赤みはない
なし 水イボなど 外来受診放置可
紅斑や水疱
膿を持ち次第に広がる
なし とびひ
(伝染性膿痂疹)
外来受診
痒い湿疹
治りにくい
皮膚がかさかさ アトピー性皮膚炎 外来受診
顔に強い湿疹、頭髪内にも黄色い汁、かさぶたになる 乳児 乳児湿疹脂漏性湿疹 ひどければ外来受診
何かに触ったところが
痒い、痛い
なし かぶれ ひどければ外来受診
おむつのあたるところ
赤い盛り上がった小さな湿疹がかたまってできている
なし カンジダ皮膚炎 外来受診
体の一部分のみ刺し口がある
痒い、痛い
なし 虫刺され 腫れがひどければ外来受診
手足の先、赤〜暗い赤
痒い、痛い
寒い時 しもやけ ひどければ外来受診
下肢に出血斑 おなかが痛い
関節が痛い
アレルギー性紫斑病 外来受診
細かい出血斑
(全身に出る)
なし 血小板減少性紫斑病 など 至急受診

 このように発疹といっても随分色々あります。放置していても大丈夫なものも多いです。ただ、出血斑・・・といっても、出血斑なのか、何なのかが分からない事もあるかと思いますので、とりあえず診断するために受診して頂くのが良いかと思います。よく電話でも相談されますが、そうかな?という事は言えますが、やっぱり見てみないとはっきりしたことは分からないですね。 

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