2014年度花粉情報 No.1 (14/1/27更新)

1月末になるとぼちぼち、花粉症を心配しないといけない時期になります。今年の花粉飛散量はどうでしょうか? 環境省の今年の飛散量及び開始時期の予測についてのホームページ等から転記します。

スギ・ヒノキ花粉総飛散量は、例年と比較して、北海道と四国九州の一部で例年並みかやや多くなりますが、その他の地方は例年よりも少なく、とりわけ、東北地方南部から関東北部、北陸と東海地方では例年の50%以下の所が多くなると予測されています。平成25年春(前シーズン)と比較すると、一部の地域を除き、全国的に少なくなると予測されます。
※ただし、例年より少ないと予測される地域でも、花粉症に対し十分な注意が必要な花粉総飛散量である県が多いと予測されるため、例年比や前シーズン比での増減に関わらず、花粉飛散量の予測値に基づいた早めの花粉症予防対策等が必要と考えられます。スギ花粉の飛散開始時期は、全国的に前シーズンよりやや遅く、例年並みか例年よりもやや遅くなると予測されます。

[平成26年春のスギ・ヒノキ花粉総飛散量の予測について]
(1)例年(過去10年間の平均)との比較
例年との比較では花粉の総飛散量は北海道と四国、九州の一部でやや多くなりますが、その他の地方は例年より少なくなるでしょう。特に東北南部から関東北部にかけてと北陸東部、東海地方、中国地方では例年の50%以下の地域がある見込みです。しかし、地域によって異なりますが、2000個/cm2を越えると、一般的に花粉症に対し十分な注意が必要とされており、半数以上の地域で、これを越える飛散になると予測されます。
(2)平成25年春シーズンとの比較
平成26年春の花粉の総飛散量については、平成25年の7月はほぼ全国的に日照時間が長く、気温も高めであり、8月の日照時間も東北を除いて長く、気温も高めとなり、スギやヒノキの雄花形成が多くなる気象条件になりました。しかし、平成25年春(前シーズン)が東北南部から西日本にかけて例年の1.5倍から3倍という大量飛散年になったことにより、スギ・ヒノキの雄花着花量が少なく、平成25年の夏が猛暑になった割には前シーズンより花粉が少なくなる見込みです。
特に、前シーズンに大量飛散となった東北南部から関東北部、北陸、東海、近畿南部、中国地方での減少が著しく、前シーズンの3割以下になる地域が多い見込みです。
一方、東北北部から北海道にかけてと九州南部の一部では前シーズンの飛散量が例年並みか少なかったこと、及び日照時間がやや多くなったため、前シーズンを上回る地域が多くなる見込みです。

(補足)ヒノキ花粉の飛散量の増加について
上記の予測では、スギ及びヒノキの花粉を合わせた予測結果としていますが、このうちヒノキの予測については以下のようになっています。
・ヒノキ花粉は、日照時間に加え、気温、降水量による影響を大きく受けると言われています。また、ヒノキ花粉においても、大量飛散年の翌年は着花量が減少するという傾向が見られます。前シーズンは東海、近畿、及び九州ではヒノキ花粉がかなり多く飛散しました。このため、スギと同様にヒノキの花粉は例年より少なくなる地域が多い見込みです。
・近年、西日本では雄花をつけるまでに成長したヒノキが多くなったこともあり、ヒノキの花粉がスギを上回る飛散量となる年が増加してきています。このため、ヒノキの植林面積が広い東海地方から西では予測値を上回る可能性があります。

[平成26年春のスギ花粉飛散開始時期予測について]
スギ花粉を放出する雄花は、低温や日長時間の短縮によって休眠に入り、その後一定期間の低温にばく露された後、休眠から覚めて(休眠覚醒)開花準備に入るため、秋から冬の気温等により開花の時期が影響されます。このことから、気象庁12月13日発表の1ヶ月予報及び11月25日発表の3ヶ月予報を参考に、スギの花粉飛散開始時期を予測しました。
平成25年11月の気温は北海道と東北の太平洋側で平年よりやや高くなったものの、その他の地方は平年よりやや低くなりました。12月上旬までの気温も北海道と東北南部を除いて低くなりました。これから年末にかけては、気象庁の季節予報によると、近畿から九州は平年よりやや低く、東海、北陸、関東はほぼ平年並み、東北と北海道は平年並み、他は平年よりやや低くなると予測されています。また、平成26年1月及び2月の気温は全国的に平年並みか平年よりやや低くなる確率が高いと予測されています。
このため、雄花の休眠覚醒は低温が厳しいほど早くなるために、ほぼ例年並みかやや早くなりますが、開花準備期間の1月から2月がやや低温になるために、スギ花粉の飛散開始日は、全国的に例年並みかやや遅く、西日本では花粉飛散開始が例年よりも早かった平成25年春と比較すると5日前後遅くなる可能性が高いと見込まれます。

花粉の飛散数の多い年と少ない年は交互に現れる傾向があります。前年(2013年)は、中国地方から関東にかけては例年の2倍前後の大量飛散となりました。2014年は大量飛散の翌年にあたります。このため、気象条件が揃った地域でも、花芽調査で例年より花芽が少ない所が確認されました。これらのことから、花粉の飛散数は前年に比べると少なくなる地域がほとんどで、花芽の多く形成される気象条件が揃った地域でも花粉の飛散数が例年より少ない所があるでしょう。ただヒノキの花粉飛散量は昨年、1昨年と非常に多い状態が続きました。特に昨年は飛散の開始も早く、スケールアウトするくらいの大量飛散でした。今年は少なくなってくれることを祈ります。
飛散開始予測日は殆ど昨年と変わらないようです。ここのところずっと2月22日〜25日の辺りから始まっています。2012年は少し遅くて3月2日でした。過去の情報を見てみると2007年、2009年は2月12、13日と少し早い時もありました。開始宣言はあっても、症状が強くなるには、その時の天気や気温に左右されるようです。

毎年逃れられない花粉症…。今年は飛散量は少ないようです!!飛散の少ない時でも症状の強さは非常に個人差があります。スギよりもヒノキの時期に症状が強くなる方が年々多くなっているような気がします。ヒノキの花粉症はなかなか持続期間も長く厄介です。イネ科の花粉症で秋に症状が出る方も増えていることも苦慮の種ですね。

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