先週第45週の集計では、京都市でも僅かに患者数が減って、警報の30名を切ったようです。北海道でも報告数が減少していますので、今がピーク?ともいわれていますが、祝日が1日有ったせいだけかもわかりません。当院では第45週も今週もあまり報告数に変わりは無く、相変わらず100名以上あります。週の半ばに少なくなったように感じましたが、週末は近隣の小学校で集団発生したので、非常に多くなりました。クラスを聞いただけで、インフルエンザと診断できるくらいでした!
第44週の感染症情報センターと第45週の京都市のデータを転記します。
2009年第44週のインフルエンザの定点当たり報告数は33.28(報告数159,651)となり、前週の値(定点当たり報告数24.62)よりも大きく増加しました。定点医療機関からの報告数をもとに、定点以外を含む全国の医療機関を1週間に受診した患者数を推計すると約154万人であり、第28週以降これまでの累積の推計患者数は約585万人(95%信頼区間:570.79万人〜599.21万人)となりました。

第44週は、北海道を除くすべての都府県で定点当たり報告数の増加が認められ、都道府県別では愛知県(54.44)、秋田県(53.55)、北海道(49.08)、三重県(46.14)、福岡県(45.64)、宮城県(44.82)、滋賀県(44.42)、兵庫県(42.43)、埼玉県(39.39)、新潟県(39.25)、神奈川県(38.39)、青森県(37.46)、大分県(36.33)、香川県(34.79)、大阪府(34.77)の順となっています。定点当たり報告数は、全ての都道府県で10.00を上回り、21道府県で30.00以上となっており、全国規模での流行は前週よりもさらに本格化しています。
京都市では上述のように第44週に警報の基準値を越えましたが、第45週には減少しています。例年ならこれであとは少なくなるはずですが・・・。

患者報告数が継続的に増加し始めた第28週以降第44週までの定点当たり累積報告数は120.13(累積報告数572,725)であり、年齢群別では10〜14歳197,390例(34.5%)、5〜9歳183,030例(32.0%)、15〜19歳63,880例(11.2%)、0〜4歳61,302例(10.7%)、20〜29歳24,782例(4.3%)の順となっています。

夏季休暇終了後に5〜19歳の割合が増加して流行の中心となっていましたが、第40週以降では5〜9歳及び0〜4歳の報告割合が増加してきています。
京都市でも同じ傾向にあります。

日本で新型インフルエンザウイルスAH1pdmが検出された2009年第19週以降第44週までに13,531件のインフルエンザウイルスの検出が報告されており、そのうちAH1pdmは12,496件(92.4%)を占めています。また、特に患者報告数が増加し始めた第28週以降では、第44週までに11,293件のインフルエンザウイルスの検出が報告され、AH1亜型(Aソ連型)18件(0.2%)、AH3亜型(A香港型)120件(1.1%)、B型4件(0.04%)、AH1pdm(新型インフルエンザウイルス)11,151件(98.7%)とインフルエンザウイルスの検出報告数の大半をAH1pdmが占めており、現在国内で発生しているインフルエンザの殆どは新型インフルエンザによるものであると推定されます。

感染は年齢の小さいものや、高齢者にもジワジワと拡大し始め、年少者、高齢者の死亡報告が目につくようになりました。微熱が出始めてすぐに亡くなってしまった例などは、どうしようもない!防ぎようがない!というため息だけが出てしまいます。亡くなられた方のご両親にとっては悔やんでも悔やみきれないものがあるでしょう。このことは年少者には限らないようで、大人の方でもそういった突然死が報告されています。どこまでインフルエンザの影響があるのか・・・。
新型インフルエンザワクチンの接種がやっと始まりますが、子どもは1回接種して、2回目、3週目には打ちたいと思っていますが、免疫のできるのはその2,3週後・・・。打っている途中で罹られるかたもあるかもわかりません。ワクチン接種は発病予防にはならないかも分かりませんが、少しでも入院や重症例が減ってくれることを願っています。 |