2009年度 新型インフルエンザ情報 No.4(09/6/1更新)

  兵庫県の高校では休校措置が解除され、患者発生数も日々減少の一途をたどっています。ひとまず新型インフルエンザ流行の第1波は去ったと考えて良いのでしょうか?ただし、アメリカでは4月末に流行のピークが去っていたのが、今再び増えてきている、ということです。今後日本でも冬の本格的な流行までに、第2波、第2波が来そうですね。

  日本での発生数は、毎日数人ずつ報告のあるものの、減少し続けています。アッという間に日本では、電車の中でもマスク着用の方の数が減りました。京都では、すでに新型インフルエンザの影響で修学旅行だけでも約10万人がキャンセルし、旅館など宿泊施設の被害は約20億円に上っているということで、信用回復に躍起になっています。確かに京都では蔓延はしていないので、旅行に来ただけで感染はしないでしょうが・・・。

  今後の動向に要注意なことは、これから季節性インフルエンザ流行のシーズンに入る南半球です。今、南米チリで新型インフルエンザの患者数が急増しています。季節性インフルエンザの流行期を迎えている南米チリで27日、新型インフルエンザの感染者が前日より49人増えて168人になりますた。同国保健省によると、流行しているインフルエンザの9割が新型ということです。季節性インフルエンザの流行が遅れているか、「新型」が「季節性」に取って代わった可能性があるとしています。チリ保健省によると、現在の季節性インフルエンザの感染率は10万人当たり10.9人で、例年よりかなり少ないということです。インフルエンザは新型が現れると、従来の型に取って代わってきたとされています。
チリで最初の感染者が確認されたのは17日。首都サンティアゴの小学校から徐々に感染が広がりました。現在、南半球で最も感染者が多くなっています。
南米ウルグアイでは27日、初めて新型インフルエンザ感染者2人が確認されました。これから真冬を迎える南半球では、新型インフルエンザの流行が懸念されています。

  日本でも2009シーズンはこの新型インフルエンザが流行の中心になるでしょうが、いつまでも今の対策のままだと、発熱センターはパンクします。かといって我々一般の診療所は、特にインフルエンザ以外でも発熱患者の多い小児科などでは、熱の患者さんのみ別の入り口、別の部屋で振り分けて診る、ということは殆ど不可能です。季節性のインフルエンザ流行期でも分けることはできていませんし・・・。今後の対処法が問題になりますね。

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