2017年度インフルエンザ情報 No.3 (18/2/26更新)

2018年第7週の定点当たり報告数は29.65(患者報告数146,774)となり、前週の定点当たり報告数45.38よりも減少しました。都道府県別では沖縄県(56.67)、高知県(45.81)、宮崎県(42.68)、山口県(39.26)、愛媛県(39.11)、大分県(37.91)、北海道(37.59)、鹿児島県(37.48)の順で、北海道以外は西日本が多いです。沖縄県では前週の報告数よりも増加がみられましたが、それ以外の46都道府県で前週の報告数よりも減少しています。
この10年間ではピークが40前後の報告数でありますので、50を超える数というのは、確かに多かったようであります。グラフは第6週のものです。

全国の報告では50名を超えた、ということで、随分ニュースになっていましたが、過去にはそういう大きい流行の時もありました。20年ほど前なのでもうグラフには上がってきませんが。今年は2年に1度のB型の流行年ですので、多い年にはなります。週の報告数は80人くらいが当院の平均ですので、100人以上が3週間続きました。1日の報告数の最高も30人少しでしたのでどちらかというと少ない方になるのではありますが。当院周辺では、6年前の流行時の198名が最高でした。
京都市でも過去5年の平均値よりも多かったでした。

京都府でも同じくピークの山は50人近くありました。

京都市の年齢階級別の報告数です。学校が始まると15歳以下の年齢層の割合が増えてきます。それに伴って、学級閉鎖をする施設(臨時休業施設)が増えています。

京都市の5シーズン前からの年齢群別構成割合です。B型の流行年には10歳未満の年齢層が50%、15歳未満では65%くらいになっています。20歳以上の年齢層のB型が、今年は随分多いように感じたのですが、これを見てみると今までとは特に変わらないようです。

国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2018年第3〜第7週)ではB型が最も多く、次いでAH3型、AH1pdm09型の順でありました。

今年はB型の流行年、A型はAH1pdm09型が中心でしたが、AH3型も結構検出されています。AとBの2種感染者は結構ありますが、2018年に入ってからはAH3型の方が多くなっていますので、ひょっとしたら、A型に2回感染される方もあるかも知れませんね。課題は、新型発生後A型に3回感染されているお子さんがある事。B型はAほどクリアに株は分けられませんが、3回感染されているお子さんはあります。抗体ができないのが、抗インフルエンザ薬が原因であるのかないのか、個人差なのか。統計を取ってわかると良いのですが…。来シーズンからは、インフルエンザウイルスを殺すことのできる薬が発売されます。こちらに期待します。どういうタイプでも予防できる、という万能ワクチンの開発には、もう少し時間がかかりそうです。

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