2016年度インフルエンザ情報 No.1 (16/11/21更新)

2016年第45週の定点当たり報告数は0.84(患者報告数4,133)となり、前週の定点当たり報告数0.59よりも増加しました。
都道府県別では沖縄県(7.97)、栃木県(2.86)、北海道(1.92)、福井県(1.91)、岩手県(1.54)、群馬県(1.36)、埼玉県(1.12)、東京都(0.94)、石川県(0.92)、茨城県(0.90)の順となっています。39都道府県で前週の報告数よりも増加がみられたが、7県では前週の報告数よりも減少がみられています。
下図は第44週のものです。この大きいグラフではまだ上昇カーブは見られません。

京都市における第44週のインフルエンザの定点当たり報告数は0.13(9例)となりました。過去5年間の同時 期と比較して最も多い報告数となっています。全国でも報告数が増加しており、過去5年間と比較して多い状 況が続いています。都道府県別では、3つの県で流行期入りの目安とされる「1」を超えており34都道府 県で前週よりも増加しました。全国的に例年と比べて早く増加する傾向が見られるため、今後の発生動向に注意が必 要です。

定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約5万人(95%信頼区間:4〜5万人)となり、前週の推計値(約3万人)よりも増加しています。年齢別では、5〜9歳が約1万人、20代が約1万人の順となっています。
基幹定点からのインフルエンザ患者の入院報告数は53例であり、第44週(38例)から増加しました。24都道府県から報告があり、年齢別では1〜9歳(6例)、10代(1例)、20代(4例)、30代(1例)、40代(1例)、50代(2例)、60代(6例)、70代(8例)、80歳以上(24例)でありました。

国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2016年第41週〜2016年第45週)ではAH3亜型の検出割合が多く、次いでAH1pdm09となっています。

今年はB型は流行しない年になります。A型はAH3とAH1pdm09が交互に流行していて、今年はサイクルからいってもAH3であります。そしてそれが多く分離されているようです。前にも言ったように、子どもさん達はどちらにも罹り尽した感があります。今、インフルエンザがでているのは殆ど大人の様です。そこから家庭に持ち帰って、子どもの中で流行が始まるのでしょうが、今年はどれほどの流行規模になるでしょうか?

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