2015年度インフルエンザ情報 No.6 今年度総括 (16/5/16更新)

今シーズンはB型の流行年でしたが、4月になってからA型が大流行した保育所もありましたが、あまり増えることもなく、ダラダラ検出されることもなく、早々に流行は終息しました。2014/15シーズンのインフルエンザを、国立感染症情報センター、京都市感染症情報センター等のホームページから転記してまとめてみます。

[報告数の推移]
第18週の定点あたりの報告数は減少し続けています。全国でまだ注意報レベルを超えている所は、北海道、岩手県、鹿児島県のみ。グラフは第16週のものです。
ピークの時期を迎えてから多い状態が1カ月ほど続いています。カーブの描き方は2年前のシーズンと似ています。

京都市・京都府でも同様です。ピークの時期が1か月続きました。流行が落ち着いてからは報告数が横ばいになることはあまりなく、どんどん減っていった、という状況です。

・京都市の過去10シーズンの比較では、流行の開始時期は第2週と2番目に遅い流行入りでした。
・ピークの週も2番目に遅くピーク時の報告数は過去5年間の平均よりも高く、多い状態が続きましたが、流行が終息していくまでは5週間と長くはありませんでした。

[年齢分布]
10歳未満が半数を占めています。20歳以上の方は3割ほどでした。

[分離ウイルス]
国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、AH1pdm09の検出割合が最も多く、次いでB型、AH3亜型の順となっています。直近の5週間(2016年第14週〜2016年第18週)ではB型の検出割合が最も多く、次いでAH1pdm09、AH3亜型の順でした。

今シーズンは早々に流行が終息しました。2013/14シーズンとグラフの色や形が非常に似ています。AH3亜型の検出割合ががやや多かったというくらいの差のみですね。ワクチンがB型のウイルスに対する抗体が2種になって4価になったというのは、全く効果はなかったようです。ワクチン接種率は例年よりはやや低かったでしたが。当院でも2年前のシーズンとインフルエンザの報告数はほぼ同じ。A型の割合が2シーズン前の方が少し多かったでした。
来シーズンはB型の流行年ではありません。AH3亜型とAH1pdmがここのところ交互に流行しているのですが、もうかかりつくした感はあります。が…子どもさんはこの数年でA型3回罹患、B型3回罹患という例もあるので、どうなるでしょうか?

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