2015年度インフルエンザ情報 No.5 (16/3/14更新)

2016年第9週の定点当たり報告数は35.35(患者報告数174,970人)となり、前週の定点当たり報告数36.12よりも減少しました。都道府県別では愛知県(57.36)、愛媛県(56.87)、鹿児島県(51.55)、宮崎県(51.36)、高知県(49.42)、福岡県(49.16)、石川県(48.10)、福井県(46.84)の順となっており、西日本が多くなっています。22府県で前週の報告数よりも増加がみられ、25都道府県で前週の報告数よりも減少がみられました。グラフは第8週のものです。
2シーズン前の2014とよく似たカーブを描いています。それよりも報告数が多く、減ってくる前にB型インフルエンザの流行による上昇と一致しているような状態です。

京都市、京都府でも同様の状態です。立ち上がりが遅く、ピークを迎えてからあまり減っている様子はありません。

京都市の年齢群別構成割合の推移です。流行の始まる前は15歳以上が多いです。集団生活が始めると小学生以下が増えてきます。今のところ15歳以下が7割を占めています。

シーズン別年齢群別構成割合です。今はまだシーズンが終わっていないのですが、どうやら2年に一度同じような割合。これはB型の流行に一致しているのでしょうか?A型が、AH1pdm主体、というのはあまり影響しないのでしょうか?4歳以下のお子さんはB型より、A型のほうが多かったでしたが。

国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、直近の5週間(2016年第5週〜2016年第9週)ではAH1pdm09の検出割合が多く、次いでB型、AH3亜型の順でありました。

B型は山形系もビクトリア系も両方分離されています。ワクチンが4価になっても、B型にはもともと効果がないのであまり影響はないようです。今年は当院では、打たなくても良い、と言い続けているせいか(?)、インフルエンザにり患された方の中で、ワクチンを打っておられる方の%が例年よりやや少ないです。これは決してワクチンが効いている、ということではありません。打たなくても罹っておられない方も多く、接種率が少なくなっている、ということだと思います。打っていた方が少し軽かったり、家族でワクチンを打った人だけが罹らなかった例もないことはありませんが…。これだけ接種者が多くて流行がなくならないワクチンは他にはあまりないかも?それでもまだ接種率が低い…というようなことを言われる方はありますが…。基本、今のワクチンには予防効果はあまりありません。

copyright(c) 2007Yamauchi Clinic. all right reseaved.

| 閉じる |