2012年度インフルエンザ情報 No.2 (13/1/21更新)

インフルエンザの定点当たり報告数は2012年第43週以降増加が続いています。2013年第2週の定点当たり報告数は12.07(患者報告数59,194)となり、前週の報告数(定点当たり報告数3.91)よりも大幅に増加しました。都道府県別では群馬県(27.71)、茨城県(25.88)、千葉県(22.52)、栃木県(21.80)、福島県(20.74)、埼玉県(20.44)、佐賀県(19.97)、福岡県(16.71)の順となっており、全都道府県で前週の報告数よりも増加がみられました。
下図は昨年第52週のものです。

京都市の定点当たり報告数は第1週に流行レベルを超える1.09となり、第2週には6.34になっています。第2週ではまだ注意報レベルは超えていませんでした。

京都市の年齢当たりの推移です。例年50%近くを占める10歳未満の年齢層は今はまだ多くはありません。2/3が10歳以上の年齢層で占められています。

京都市衛生環境研究所では、今シーズンにAH1pdm09が1例分離、B型が1例検出されています。全国のインフルエンザウイルス分離・検出報告状況(1月11日現在)をみると、今シーズンはA(H3)亜型が87.1%を占めています。

毎年毎年、インフルエンザの季節になるとどこもかしこも大騒ぎになるのですが…。マスコミは今頃、インフルエンザが流行りだしたのでワクチンを受けてくださいと、今からではほとんど受ける意味のないことを大声で言い続けています。今のインフルエンザワクチンでは流行の阻止はできず、個人防御力も残念ながらあまり高くはないかもです。
昨年り患された方が多いので、昨年ほどの流行にはならないでしょうが、1昨年よりは少し多いペースで増えているような状況です。1昨年は、1週間での患者数は多くはありませんでしたが、立ち上がりが早かったことと、5月末までだらだらと、いつになったら終息するのだろう…、という状態でしたね。
インフルエンザは年齢の大きいお子さんにとっては、高い熱はでるもののすぐ熱が下がるので、そんなにしんどい病気ではないのですが、小学生以下のお子さんでは、ワクチンを打っても40℃以上の高熱が続いたり、嘔吐がひどくて水分も飲めなかったり、うなされて訳の分からないことを言って不穏状態になったり、ちょっとつらい病気ではあります。他のもっと重い疾患とは違って、罹患する数があまりに多すぎるので、皆様少し心配してしまうのでしょうね。
最近は毎年書いていますが、脳症の報告が非常に少なくなっているので、これに関しては少し安心です。突然死の報告は、AH1(2009)型発症時には、いろいろな年代で目にしましたが、それ以降はあまり聞きません。他の熱発時の発症と、差がなくなっているのでしょうか?
今年の流行はあまり大きくならないように祈っています。

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