2010年度インフルエンザ情報 No.5(11/2/14更新)

2週前のインフルエンザ情報で、インフルエンザが流行しだしました、と書きましたが、今回(第5週)の報告ではもうすでにピークは過ぎた、ということになります。短い流行でしたが、B型の流行年にあたりますので、終息まではまだまだかと思われます。

2011年第5週のインフルエンザの定点当たり報告数は28.93(患者報告数143,035)となり、前週である第4週の報告数(31.88)よりも減少しました。
京都市内67定点医療機関からの報告によりますと,本市のインフルエンザの最新週(第5週:1月31日〜2月6日)の定点当たり報告数は19.85でした。当院では第5週が一番多かったのですが、京都市内、また京都府下でも第4週がピークだったようです。1週間に受診される方の数は京都府の5年間の報告数の推移と同じく、だらだらとピークの続いた2006/07に近いです。

京都市内インフルエンザの報告数の推移

定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約155万人(95%信頼区間:142万人〜168万人)となり、年齢群別では5〜9歳約34万人(21.9%)、0〜4歳約22万人(14.2%)、10〜14歳約21万人(13.5%)、30代約20万人(12.9%)、20代約18万人(11.6%)の順になります。50代以下の各年齢層で減少がみられ、特に20代が前週の24万人から大きく減少しています。
京都市での年齢群別構成割合の推移は以下の図です。同じく5〜9歳が一番多く、次いで年齢の小さい0〜4歳となっています。京都市では10〜14歳より、20代、30代の割合の方が多いようです。

京都市での年齢群別構成割合の推移

2011年第1〜5週の5週間のインフルエンザウイルス検出報告件数は、AH1(2009)型が最多であり、次いでAH3亜型(A香港型)、B型の順です。今シーズンは第36週以降AH3亜型が多く検出される状態が続いていましたが、第49週以降はAH1pdmの検出数の方が多くなっています。

幸い今シーズンは大きな流行にはならずに終わりそうです。繰り返し書きますが、今からはB型が増えてくると思います。ただ1昨年ほど大きなB型の流行年にはならずに済みそうな気はします。大人も多かったB型の大流行の年は6年前でした。またいずれ大きな流行の時も迎えるかもわかりませんが、今年は今のところ大人の方の感染も増えてはきていますが、多くはありませんので。

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