2010年度インフルエンザ情報 No.4(11/1/31更新)

テレビや新聞、あちこちでインフルエンザが流行しだした、学級閉鎖が行われている、等のニュースがあふれるようになりました。先週に流行オンセットと述べたとおり増えてきています。あまり多くなかった西京でもいろいろな所で流行しだしました。国立感染症情報センターと京都市衛生環境研究所のホームページから抜粋します。

2011年第3週のインフルエンザの定点当たり報告数は26.41(患者報告数130,515)となり、前週の報告数(12.09)よりも2倍以上の増加となりました。

都道府県別では宮崎県(64.49)、沖縄県(63.17)、福岡県(48.97)、佐賀県(48.44)、長崎県(47.29)、大分県(45.00)、鹿児島県(39.48)、熊本県(37.31)、群馬県(36.41)、千葉県(36.38)、埼玉県(34.29)の順である。前週に引き続き全ての都道府県で定点当たり報告数の増加がみられ、28都県で20.00を、13県では30.00を上回りました。
警報レベルを超えている保健所地域は167箇所(35都道府県)、注意報レベルのみを超えている保健所地域は316箇所(46都道府県)と共に大幅に増加しています。
京都市内67定点医療機関からの報告によりますと,本市のインフルエンザの最新週(第3週:1月17日〜1月23日)の定点当たり報告数は15.96となり,注意報レベルの10を超えました。平成22年第50週(12月13日〜12月19日)に流行開始レベルの1.0を超えた後,第2週(1月10日〜1月16日)から急激に患者が増加しています。

定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約149万人(95%信頼区間:138万人〜159万人)となり、5〜9歳約27万人(18.2%)、20代約23万人(15.5%)、10〜14歳20万人(13.5%)、30代20万人(13.5%)、0〜4歳17万人(11.5%)の順であり、それまでの受診は20代が一番多く占めていましたが、第3週は14歳以下の年齢層での増加が大きくなりました。これまでは成人層での流行が多かったようですが、小中学校での報告が増えてきました。

2010年第36週〜2011年第2週までの期間中に国内では2,057検体のインフルエンザウイルスの検出が報告されており、AH1(2009) 1,094件、AH3亜型(A香港型)876件、B型87件とAH1(2009)が最多を占めています。一方、2010年第50週〜2011年第2週までの直近の5週間では、総検出報告数1,031検体中AH1(2009) 765件(74.2%)、AH3亜型235件(22.8%)、B型31件(3.0%)であり、AH1(2009)が7割以上を占めてきています。

今年の流行は、大多数は昨シーズンAH1(2009)型に感染しなかった方によるもの、AH3型によるもの、少数のB型の混在です。今週の当院でのコメントにも書いたように、昨シーズン罹患していてもA型が陽性になる方はおられますので、AH3型の割合ははっきりとはわかりませんが上の感染研のデータでは約5分の1くらいのようです。
大人の中でも、会社で流行しています、といわれる方は昨年に比べると随分多いです。でも、意外と数ではそんなには多くないようですね。第2波はあまり大きな波ではなさそうです。来週、その次あたりにピークを迎えて、少し落ち着いた後は、本来の流行の時期を迎えたB型が多くなるかもわかりません。今年はB型の流行の年ですので、案外後半の山が大きくなるかも知れませんね。まだまだご注意ください。

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