2008年度インフルエンザ情報 No.3 (08/12/8更新)

  京都府下では第48週でインフルエンザの流行期に入った、と発表されました。これは昨年よりも2週早いペースです。南丹保健所管内では10.78と、注意報レベルに達しています。 府内の学級閉鎖は、9校15学級に拡大しています。 全国の発生状況は、観測史上最速で流行期を迎えた昨年の3分の1程度に留まっていますが、大阪府や兵庫県では11月中旬から既に流行期に入っています。後は和歌山県も流行期にはいりました。
流行の目安:1定点医療機関当たりの患者報告数が1を超過(京都府の定点医療機関は125箇所、京都市の定点医療機関は68箇所)
注意報の基準:1定点医療機関当たりの患者報告数が10を超過
全国及び近畿6府県の第48週(11月24日〜11月30日)の定点当たり報告数
 全国 0.83
 京都府 1.24
 滋賀県 0.69
 大阪府 2.09
 兵庫県 2.26
 奈良県 0.62
 和歌山県 1.66
京都市では第48週は0.40で、まだ流行期には入っていません。
京都市の定点当たり報告数の週推移は以下の通りです。
                               2007シーズン
第45週(10月 3日〜11月 9日)  0.10( 7件)    0.03(2件)
第46週(11月10日〜11月16日) 0.19(13件)    0.10(7件)
第47週(11月17日〜11月23日) 0.25(17件)    0.21(14件)
第48週(11月24日〜11月30日) 0.40(27件)    0.41(28件)
第49週                           0.75(51件)
第50週                           1.22(83件)
市内は、過去5年の平均値を上回ってはいますが、今のところ昨年並みのようです。

  感染症発生動向調査によると、インフルエンザ定点当たり報告数は2008年第41週以降増加が続いており、第47週は0.56(報告数2,632)となりましたが、これは前週の報告数(定点当たり報告数0.31、報告数1,459)を大きく上回りました(図1)。都道府県別では山梨県(5.3)、島根県(2.5)、和歌山県(1.6)、大阪府(1.5)、兵庫県(1.5)、栃木県(1.1)の順であり、関東、中部、近畿、中国と複数の地域に流行が広がってきています。

  年齢別では5〜9歳1,952例(30.7%)、0〜4歳1,647例(25.9%)、10〜14歳882例(13.9%)、30〜39歳570例(9.0%)、20〜29歳407例(6.4%)の順となっています。京都市では10歳階級別割合は、20歳代及び30歳代が最も多く25.0%を占めていますが、全国では9歳以下が62.5%を占めています。

年齢別の定点当たり発生数(京都市)
第47週 平成20年11月17日〜平成20年11月23日



  第36週以降のインフルエンザウイルスの分離報告数は15都道府県から95件あり、その内訳はAH1亜型19件(20.0%)、AH3亜型40件(42.1%)、B型36件(37.9%)となっていますが、今後どの亜型が流行の主流となるかは現時点では不明です。

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