2007年度インフルエンザ情報 No.3 (07/12/3更新)

   第43週以降、インフルエンザの患者発生報告数の増加の勢いは増してきており、第46週の定点当たり報告数は0.94となったので、次週の第47週には、全国的な流行開始の指標とされている定点当たり報告数1.0を超え、インフルエンザの流行が開始する可能性が高いということです。1997/98年シーズン以降の過去10シーズンの同時期と比較しても最も多い値となっています。今後更に報告数が増加し、早期に全国的な流行へと発展する可能性も高まってきています。京都でも増えてきています。第46週のデータでは1例のみが1歳、他は15歳以上でした。北区、西京区、上京区からの報告でした。
  感染症発生動向調査によると、インフルエンザの定点当たり報告数は第42週以降増加が続いており、第46週は0.94(報告数4,415)と前週の報告数(定点当たり報告数0.50、報告数2,326)を大きく上回りました。都道府県別では北海道(8.1)、沖縄県(3.1)、神奈川県(1.8)、和歌山県(1.7)、千葉県(1.5)、兵庫県(1.4)、岡山県(1.1)、東京都(1.0)、山梨県(1.0)の順となっています。北海道では患者報告数の急激な増加が続いており、さらに関東、近畿、中部、中国地域からの報告数の増加も目立ってきています。2007年第36週からの定点当たり累積報告数は2.04(累積報告数12,286)であり、年齢別では5〜9歳41.6%、0〜4歳21.2%、10〜14歳12.9%、30〜39歳8.5%の順となっており、5〜9歳からの報告数の割合は更に増加してきています。

 

 

 

  第36週以降のインフルエンザウイルスの分離・検出報告数は14都道府県から130件であり、うちAH1亜(Aソ連型)型123件(94.6%)、AH3亜型(A香港型)7件(5.4%)、B型0件(0%)となっており、現在のインフルエンザ国内発生の原因ウイルスの大半はAH1亜型であると思われます。

  インフルエンザの流行が始まりそうですが、ワクチンをまだ受けておられない方が多いです。接種後免疫ができるのには2週間はかかります。できるだけ急いで受けるようにして下さい。

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