【今週のコメント】
今週は梅雨らしい1週間でした。七夕は曇り空でやはり今年も星は見られませんでしたね。九州地方ではまた大雨による被害が出ています。四国は逆に深刻な水不足です。何でもできるようなこの時代になっても、自然に対抗するのは本当に難しい問題ですね。
今週は突然ヘルパンギーナが多くなりました。高熱が出てのどの痛みを訴えて来院されたお子さんの咽喉をのぞけば、咽頭のアーチに口内炎が!先週までが少なかったので、1週間で10人を超えたのは、昨年も少なかったので、2年ぶりです。このまま多くなるのでしょうか?高熱は出るものの、基本的には軽い病気ですね。痛みがチョッとしんどいですけど・・。手足口病はまだそんなに多くありませんが、流行している保育所はあります。みずぼうそうが流行しているところも多いのですが、今週はそれほど多くありません。おたふくかぜが少し多かったようですが、今年は全国的に多くは無いようです。まだまだ真夏日は少ないですし、朝晩ひんやりしているようですが、もう7月。夏休みも近づいてきました。ぼちぼち幼稚園、保育所ではお泊り保育があります。楽しい行事ですが、これも毎年この時期熱で行けない人が出てきてしまいます。1回しか無いことなのですけど。年齢が小さいお子さんには諦めて、というのも元気なら理解しがたかったりするのですが・・・。
■今週のトピックス<麻疹情報 No.6>
全国的に麻疹はかなり下火になっています。京都の高校で学校閉鎖になったところは計8名の患者さんが出たようです。麻疹ワクチンの接種歴は不明です。25週目までの報告では23週よりも4名ふえた22名です。この高校分が集計されているかはわかりませんが・・・。
感染症発生動向調査によると、全国約3,000カ所の小児科定点からの麻しんの報告数は、2007年第25週は23都道府県から132例(定点当たり報告数0.044)の報告があり、2週連続で減少しました。都道府県別では大阪府18例、東京都17例、北海道16例、神奈川県15例、千葉県14例、埼玉県10例、広島県9例、宮城県6例、というところです。京都からも2例ありです。南関東地域(千葉県、埼玉県、神奈川県、東京都)からの報告数が56例と2週連続で大幅な減少がみられている一方で、大阪府からの報告数は3週連続で増加がみられています。2007年第1〜25週までの小児科定点からの累積報告数は1,837例(定点当たり報告数0.61)であり、都道府県別では埼玉県、千葉県から各303例、東京都242例、神奈川県182例、北海道127例、大阪府91例、宮城県、栃木県から各64例、広島県51例、福岡県46例、山梨県37例、茨城県35例、愛知県30例、香川県26例、長野県、岡山県から各25例、鹿児島県24例、兵庫県23例、徳島県18例、新潟県14例、群馬県11例の順となっています。第25週までの麻しんの累積報告数が50例を超えているのは9都道府県であり、今回の麻しんの流行は関東地域を中心に北海道、東北、近畿、中国等の各地域に広がっています。累積報告数の年齢別割合では、0〜4歳の報告割合は37.1%(681例)と例年(55〜67%)と比べて低く、10〜14歳の報告割合は31.1%(571例)と例年(5〜15%)よりも高い状況が続いています。

全国約450カ所の基幹定点からの成人麻しん(届出対象は15歳以上)の2007年第25週の報告 数は18都道府県から42例(定点当たり報告数0.091)となり、前週よりもやや低下しました。都道
府県別では、東京都10例、大阪府6例、宮城県、神奈川県から各4例、新潟県3例、長野県、大 分県から各2例、北海道、秋田県、群馬県、埼玉県、千葉県、富山県、三重県、兵庫県、島根県、
広島県、福岡県から各1例の報告がありました。累積報告数の上位7都道府県をみると、報告 数が前週より増加したのは大阪府のみです。累積報告数の年齢別割合では、20〜24歳
29.9%(183例)、15〜19歳25.1%(154例)、25〜29歳22.5%(138例)、30〜34歳11.4%(70例)の順
であり、30歳以下で全報告数の75%以上を、34歳以下で約90%を占めています。


今回の日本国内における麻疹の流行は、10代、20代の年齢層においての発生報告例が多いことが特徴であり、これは1978年に麻疹ワクチンが定期接種となり、大半が麻疹ワクチンを1回接種していることに加えて、麻疹ワクチンの接種から比較的長い年月が経過している世代において麻疹の流行がみられていることを示しています。この流行形態は、既に麻疹が国内から排除
された米国や韓国においても、麻疹関連ワクチン(麻疹ワクチン、麻疹・風疹・おたふくかぜ混合ワクチン等)の接種者の多くが1回接種者であった時期に一時的にみられていましたが、我が国はこれら諸外国と比べて麻疹関連ワクチンの定期接種が1回接種であった期間が長く、現状のままでは今後も比較的短期間のうちに今回と同様の流行を繰り返していく可能性が高いものと考えられます。麻疹は未だに有効な治療法がなく、また合併症発症率や発病者の入院率も低くはありません。今回と同様の流行を繰り返さないためには、
[1] 現行の第1期、第2期の定期予防接種の接種率を高く維持すること
[2] 加えて今回発病者が多く見られた、大半が麻疹ワクチンを1回接種している世代に対する補足的ワクチン接種を行うための体制を構築すること
[3] 麻しんの発生動向を現行の定点把握から全数把握に変更し、麻疹が1例発生した時点で迅速に感染拡大防止対策を実行できるようにすること
等の新たな対策が必要である。そして最も重要なことは、既に数多くの国々において達成されているように、麻疹を日本国内から排除することを目標と定め、実行することであると思われます。
厚生労働省の予防接種に関する検討会(平成19年6月14日開催)の結果、上述のような提言がなされました。今後、何時ごろ、どのような形で具体化するかは分かりませんが、早く排除に向けた体制を整えて欲しいものだと思います。 |