山内医院では、厚生労働省感染症サーベイランスを1週間単位で実施し、保健所に報告しています。そのデータをもとに、分かりやすく加工し直したのが、このページです。いまこの地域ではどんな病気が流行っているのか、感染防止の目安にして下さい。
■= 10 ■= 1
2007年6月25日〜7月1日

(第26週)
6


12


1
2 3 4 5 6 7 8 9 10

14
15

19
20



咽頭結膜熱 (プール熱)
                    0
A郡溶血性連鎖球菌感染症
          1
1
              2

感染性胃腸炎   1
  1
2

1
4



2

  1
1
   
6




19







水痘
        1
                  1
手足口病
    1
                      1
伝染性紅斑(リンゴ病)
  1
                        1
突発性発疹
  2

1
                      3


百日咳
                            0
風疹
                            0
ヘルパンギーナ
        3


                  3


麻疹
                            0
流行性耳下腺炎
                            0
RSウイルス感染症                             0

インフル エンザ 6


12


1
2

3

4 5 6 7 8 9 10

14
15

19

合計

0
                          0
20

29
30

39
40

49
50

59
60

69
70

79
80


           
                          0

【今週のコメント】
  今週は前半と後半で雨が降りました。非常に蒸し暑くなりました。朝起きた時にはまだそんなに気温が上がっていないのが幸いです。
  感染性胃腸炎はじわじわと減少傾向。今週は大人の方が、多かったので、少し増えたような印象ですが、診察していて多いとは感じませんね。家族内感染の少ないのが、夏場の特徴です。腹部症状を伴う夏風邪は多くなっていますが、毎回言いますが、数の中には含めていません。これだけ暑くなってくると、さすがに口内炎を伴う夏風邪が増えてきますね。今週はヘルパンギーナが3名。昨年が流行の立ち上がりが早かったので、今年は特に少なく感じます。結局昨年は大きな流行にはなりませんでしたが、今年はどうでしょう?随分と暑い夏になるようですが・・・。手足口病は少ないです。ここ数年は大きな流行はありません。今週は1歳前後の年齢の小さいお子さんで、高熱が続く例がまた増えて多かったです。高い熱ではなくても、38度までの熱がだらだら続いて、保育所には行けない・・・、又午後の気温の一番高い時間帯に38度を越える熱が出て、呼び出しを受け、帰宅すれば下がる・・・、そんな例も多いです。
  7月になり、いよいよプールも本番です。小雨や曇天で気温の低い日にも授業はあるようですので、体調の悪い時は無理をしないで下さいね。

■今週のトピックス<溶連菌感染症>
  溶連菌感染症は上述のように少なくなってきています。例年夏と冬にピークがある、と説明していましたが、ここ数年は3月にもピークが見られるようになっています。春休みに極端に少なくなって、学校が始まって再び増えだし、6月上旬にピークになる。そして後は11月下旬から12月上旬にピークがあります。

過去10年間との比較グラフ

  溶連菌感染症はこうして10年間を比較してみると、明らかに年々増え続けています。2005年だけが、前年よりは少なかったようですが、昨年と3年前も3月のピークが非常に高くなっています。夏休みの疾患の少なさは10年間あまり変わりませんので春のピークが非常に目立つようになりました。報告数の増加はおそらく検査キットの普及によるものだと思います。典型的な喉の所見が無くても、クラスで流行していたり、仲の良い友達が感染している、というような場合は、疑い症例でも調べますので、結果として陽性にでる数が多くなります。喉の痛みがあり腹部症状を伴う場合は、今の季節は夏風邪によるものが多いのですが、溶連菌感染症にも当てはまります。ただ、今週のコメントでも述べましたが、溶連菌感染症は今はもうピークが過ぎたようですので、腹部症状を伴った熱の患者さんは、今週も殆ど溶連菌は陰性でした。

[溶連菌感染症を繰り返す場合]
  溶連菌感染症は何度でもかかります。溶連菌そのものが非常に種類が多いですし、ウイルスとは違いますので、基本的に修正免疫はできません。ただ問題は、診断され10日間の服薬をきっちりしたのに、薬を辞めて1ヶ月以内に再び熱が出て、という周期の短さで繰り返す場合です。2回続けてかかって、その後は感染しない、という場合は大丈夫です。たまに無症状の保菌者もいます。症状が全く無い場合は除菌の治療は必要ありません。扁桃肥大があり、小さい時から発熱を繰り返しているお子さんの中には、扁桃がボコボコと穴が沢山開いたような状態になり、そこに細菌がくっついてなかなか取れない、病巣になっていたりします。そのせいで熱のでる度に血尿が出たり、血液検査の結果が悪くなるような場合は扁桃摘出の適応があるかもわかりません。扁桃肥大があり、溶連菌感染を繰り返すお子さんは、一度耳鼻科でご相談ください。ただ、残念ながら取ったら全く溶連菌に感染しなくなるか、というと、そうでもありませんが、頻度はかなり少なくなります。
  溶連菌感染症もかかりやすい年齢はあります。小学校低学年までが比較的繰り返し安いですので、上述のように感染を繰り返していて、扁桃摘出を考えた方が良いかな・・・、と言っている間に感染しなくなったお子さんもおられますが。チョッとこのあたり判断は難しいですね。

[大人の溶連菌感染症]
  大人でも溶連菌に感染しますか?とよく聞かれますが、勿論大人の方もかかります。ただ、大人の場合は問題になるような合併症はありませんので、あまり心配はありません。普通の「喉の痛い風邪」で治っていることが殆どです。痛みが強くて、治りにくい場合以外は抗生物質も必要のないことが多いです。ただこれも、大人になっても扁桃肥大が残り高熱が出やすい方などで、口蓋扁桃周囲膿瘍といって、炎症が扁桃の周りの組織まで広がって、非常に高熱が出たり、猛烈な痛みで全く飲み込めなくなったりして、切開が必要になる場合もありますので、症状が強い場合は受診した方が良いですね!。

● リンク
京都市衛生公害研究所 国立感染症研究所感染症情報センター

 

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