山内医院では、厚生労働省感染症サーベイランスを1週間単位で実施し、保健所に報告しています。そのデータをもとに、分かりやすく加工し直したのが、このページです。いまこの地域ではどんな病気が流行っているのか、感染防止の目安にして下さい。
■= 10 ■= 1
2007年3月26日〜4月1日

(第13週)
6


12


1
2 3 4 5 6 7 8 9 10

14
15

19
20



咽頭結膜熱 (プール熱)
            0
A郡溶血性連鎖球菌感染症
                            0
感染性胃腸炎 1
 
7





1
1
4



1
1
1
1
  3


  2

23



水痘
1
    1
  1
                3


手足口病
  1
    1
1
                3


伝染性紅斑(リンゴ病)
                            0
突発性発疹
    1
                      1
百日咳
                            0
風疹
                            0
ヘルパンギーナ
                            0
麻疹
                            0
流行性耳下腺炎
                            0
RSウイルス感染症                             0

インフル エンザ 6


12


1
2

3

4 5 6 7 8 9 10

14
15

19

合計
27






      1
  2

3


1
1
2

1
8






2

21

20

29
30

39
40

49
50

59
60

69
70

79
80


           
1
1
2

1
1
               
6




【今週のコメント】
  4月になりました。暖かくなり、桜はあちこちで一斉に咲きだしました。関東地方はすでに満開。京都では次の週半ばの入学式で満開〜散り始め?来週の日曜日にはもう散りそめているでしょうか?残念なから、この週末は雨になりましたが。最高気温が30℃を超えた地域もあったようですが、なんだか蒸し暑い日曜日でした。
  春休みになりましたので、さすがにインフルエンザは殆どもう終息、といっていいでしょうか・・・。やっと、ですね。週の前半は、修了式あたりで、感染したお子さんがこられていましたが、土曜日は初めて、インフルエンザの患者さんはゼロでした。B型が大流行した2年前のこの時期より1週間の患者数は少し多いです。ただ、2年前は第14週で少し増え、新学期が始まってからもインフルエンザがある、という今までにはなかった経験をしています。今年はどうなのでしょう?昨年は夏にも沖縄などで散発的な流行がありました。検査キットの力は大きいですね。花粉症は少なくなっています。3月4日にピークを迎えた後は飛散数は少なく、ヒノキの花粉の飛散が始まっています。感染性胃腸炎は小さいお子さん中心です。非常に多いという印象ではないですね。ロタウイルス腸炎は6月くらいまでみられますが、多くなったり、少なくなったりしながら徐々には少なくなっていくでしょう。溶連菌感染症が今週はゼロでした。今から5月の連休までが一番少ない時期になります。手足口病がパラパラとみられました。もうすぐ入学式、新学期も始まります。春休みに遊び過ぎないように、新しい季節に備えましょうね。

■今週のトピックス<インフルエンザ情報No.9 リレンザについて>

   


  このところ、インフルエンザ情報が続いています。もう終息に向かおうとしていますが。タミフル問題がありますので少し続けたいと思います。昨シーズンにタミフルが問題になったときに、タミフル等の薬や、インフルエンザに関する異常行動を集められた先生のブログがありますので、参考に見てください。
http://www.k-net.org/temporary/flu/pub.htm 今シーズンの分は現在情報を集めている途中ということです。
先週でも危惧は述べました。リレンザでも異常行動例は報告が見られだしています。リレンザは当院では今までからずっと大人の方には処方をしていましたが、あまり、一般的には知られていないので、少しお話します。

[作用機序]
 
インフルエンザウイルスは、感染細胞(例えばヒトの気道粘膜の細胞)に結合しますが、この時シアル酸という物質と細胞表面の糖との結合が必要となります。そのため、インフルエンザウイルスが感染細胞から未感染細胞へ移動するときには、シアル酸と細胞表面の糖との結合を切る必要があります。このシアル酸と糖との結合を切るための酵素がノイラミニダーゼです。
リレンザは、タミフルと同じくこのノイラミニダーゼの作用を抑制します。リレンザがノイラミニダーゼの働きを抑制すると、インフルエンザウイルスが感染細胞から離れることが出来ず、インフルエンザウイルスの感染拡大を防止することになります。そのため、病状の進行がとまり、治癒までの日数が短縮されます。これから分かるように、リレンザも、タミフルも、ウイルス自体を壊すものではない薬物ということになります。

[薬の吸収]
  リレンザは殆ど消化管から吸収されないため、粉末を吸入する、という形で投与します。これが少し大変なので、一般的に使われない理由です。リレンザは即効性があり、吸入直後十数秒で効果を示すといわれています。その理由は、ウイルスの主要な感染部位である鼻咽腔に高濃度の主成分(ザナミビル)が直接的に到達し、下気道にも投与量の13%が到達するからです。一部分は吸収され、血中濃度は約1.7時間で最高になり、尿中に未変化体のまま排泄されますが、その割合は8〜15%程度であるため、全身臓器への影響は少なく、副作用の頻度は少ないです。しかし、粉末吸入であるため、気管支攣縮等の副作用に注意しなければなりません。気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患等の呼吸器疾患のある患者さんには投与は慎重にしなければなりません。

  実はこのリレンザ、発売はタミフルより早く、市場に出たときは画期的な薬と注目を集めたのですが、吸入薬で操作が若干面倒だったこともあり、経口薬のタミフルが発売されると、あっという間に取って代わられたという経緯があります。これだけ読めば、タミフルよりもいい薬だ!異常行動というような副作用は見られないのではないか!というような印象で捉えられかねませんが、繰り返していいますように、リレンザは使用量が少なすぎて、報告される数が無い、というだけです。インフルエンザそのものによる異常行動が10%にみられますので、リレンザの使用量がふえればやはり、上述のように報告が見られるようになるでしょう・・・。
  抗インフルエンザ薬は要らない、使わない、という方向に持っていくのが一番良いのでしょうね。

● リンク
京都市衛生公害研究所 国立感染症研究所感染症情報センター

 

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