【今週のコメント】
12月に入ってから、街中すっかりクリスマスモード。クリスマスソングが流れ、色々な場所が素晴らしいイルミネーションで飾られ、キラキラ輝いています。ぼちぼち忘年会の参加に忙しいかも?
感染性胃腸炎はやはり峠は越えたようです。大人の方はまだ多いようですが、小学生の方も減ってきています。 今年が何故、流行の立ち上がりが早かったのかは良く分かりません・・・。例年よりもかなり高齢の方も多かったのも特徴です。老健施設内の流行は例年もありますが、それも今年はかなり多いようですね。水痘は多くはありませんが、幼稚園で流行っている、保育所で水痘の子がいた、という話は多くなっています。手足口病が流行している保育所もあるようです。インフルエンザは高熱のあるお子さんで疑いがあれば調べていますが、まだ見られません。京都市内ではぼちぼち増えだしていますがまだ散発的ですね。高い熱の出るお子さんは増えていますが、気管支炎の方が多いようです。さすがに喘息の発作を起こす人は少なくなりました。冬休みまでもうすぐです。かなり寒くもなってきました。インフルエンザはこれからが本番です。感染性胃腸炎もまだまだ多いですので、手洗い、うがいは十分するようにしてください。
■今週のトピックス<感染性胃腸炎、ノロウイルス感染症>
異常なほど多かった感染性胃腸炎も、例年に無く立ち上がりが早かったものの、早々と峠を越えたようです。例年なら次週当たりがピークでしょう。今年の感染性胃腸炎の傾向を見てみたいと思います。

2006年第47週の感染性胃腸炎の定点当たり報告数は19.8(報告数59,779)であり、1981年7月に本疾患の発生動向調査が開始されて以来、最高値を示しています。都道府県別では富山県(42.4)、群馬県(33.8)、三重県(33.5)、福井県(33.2)、宮崎県(32.7)、山口県(28.3)、大分県(28.1)、埼玉県(27.1)、愛知県(26.8)、鳥取県(25.5)の順となっており、全国平均を上回っている都道府県は西日本に多いですが、中部地方や関東地方でも報告の増加している地域が目立ってきています。

検出されるウイルスは殆どノロウイルスグループUです。西日本を中心に20府県から計337件が報告され、グループTは千葉県、広島県、島根県から計3件、サポウイルスは熊本県、高知県から計4件、A群ロタウイルスは東京都と京都府から計6件報告されています。また、ノログループUによる施設内集団感染、食中毒などの集団発生の報告が増加しており、9〜11月に発生した38事例中、ノロウイルスの遺伝子型別まで実施された14事例はすべてグループU/4と報告されています。
報告されている感染性胃腸炎の全てがノロウイルスが原因ではないでしょう。しかし上述のように殆どがノロウイルスのようです。よくノロウイルスかどうか調べてください、と言われますが、残念ながらノロウイルスに関しては、簡単に検査する方法はありません。保険は使えず、今のところ私費で1万円ほどかかる検査法があるのみです。ノロウイルス感染症は学校保健法でははっきりとは病名は出ていませんが、「流行性嘔吐下痢症」という病名は、第3種の、条件によっては出席停止が必要という中に上がっています。この関係で、出席停止になるのでノロウイルスかどうか調べて、なおかつ治癒証明をもらってきて下さい、と言う保育所や学校もあるようです。これも残念ながらはっきりと診断する事はできません。感染力が強く、家族殆ど全員感染しているような場合はまずそうでしょう、とは言えますが・・・。ただ昔はインフルエンザも検査法は無く、流行する時期に高熱の続くものは、全て「インフルエンザです。」と言っていましたので、今は症状から強く疑えれば、そう診断しても良いのでしょうね・・・。ただし、ノロウイルスの名前がこんなにインフルエンザウイルスのように一般的に広く知られるようになったのは、ほんの2年前からです。昨年まではこの時期の嘔吐と下痢の症状のあるお子さんが、他のお医者さんでロタウイルス胃腸炎と言われた、という人も多かったです。それまでは前述の「流行性嘔吐下痢症」という、症状がそのまま病名になっているようなよくわからない病名でしたし、これにはロタウイルス感染症も含まれますね。「おなかの風邪」という私の大嫌いな病名で言われる事も未だに多いですが!そのうちノロウイルスの検査キットもできるでしょうが、検査に頼らないといけない、ということ自体が問題かも分かりません。夏に「感染性の強い流行性角結膜炎かどうか、ちゃんと検査してもらって下さい、と保育所にいわれました。」といわれて来られた方も多かったですが、これはチョッと首をひねってしまいました。検査で出なければOK、ではないですから・・・。
いつまで休まないといけないか、という事に関しても、ウイルス学的にはアデノウイルスなどと同じように、便中には10日くらいは出続ける、と言われています。だから10日休まないといけないか、というとそんな事はないですね。基本的に感染力の強いのは初期のみで、汚染された便が人の口に入る可能性は、回復期には少ないと思うからです。学校保健法では症状が治まるまで、となっています。それ以上の出席停止は必要ありませんね。
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